第119声 ページ23
ザクッ
金「ッ！？(隙がないのかこの人は！)」
有「…良く避けられたな」
彼の懐に入って隙をついたと思っても、いつの間にか後ろに回られている。
背後から来ても赫子があれば対処できるなんて甘かった。
決定的な攻撃は受けていないがそれは僕も同じで、
未だに決着の付かない戦いに疲労が溜まっていく。
金「(この人本当に人間か？)っつ！？」
有「…掠っただけか」
金「(さっきから目に狙いを…)ふざけ、るなッ！！」
ピシッ
彼の言葉が頭に来て僕は爆発させるように赫子をだし、目の前の敵に思いっきりぶつける。
その攻撃が通る事はなかったが、防御に展開したクインケにヒビが入る音が聞こえた。
有「やるな…カネキケン」
その声が聞こえた直後、背筋を凍らす殺気と共にクインケの先端が目の前に迫っていた。
ドガンッ！！！！
永「…カネキ、お前が逞しくなって俺は嬉しいよ」
翡≪アンタは何時カネキさんの親になったんですか？≫
永「いやな、ちっちぇー頃から一緒だからよ、つい…現実逃避を」
翡≪いや、現実を見ろ≫
永「だってさー目の前で超人対決何て…殆ど動きも見えてないのにどう楽しめと」
翡≪誰も楽しめとは言ってないんですが？≫
俺の言葉に返答したのは無線の先で攻防を続けていた翡翠だった。
今夜の作戦を円滑にする為には素早い情報の共有が必要だった為、
必然的に俺と翡翠は常に無線を繋いでいた。
永「まぁまぁ、そっちはどうだ？亜門さんと共闘してんだろ？」
翡≪…まぁこっちも似た感じで超人が頑張ってますよ≫
永「…亜門さん片腕だよな？」
翡≪そうですね。兄さんと並んで敵をぶった切っては投げを繰り返してます≫
永「さすが超人。カネキと仲良くなれそうだ」
翡≪お蔭で俺は絶賛暇なんですよね。情報収集はしてますけど≫
地下通路の物陰からカネキ達の様子を見ていた永近は
「幼馴染2人が超人だから俺も超人にならないとまずいのかな」と真剣に考えだした。
銀月からすれば「目の前で殺し合ってるのに平然としているお前だって十分超人の括りだ」と
言うだろうが、無線の先にいるのは翡翠で「なればいいじゃないですか」と返していた。
永「っていうか、カネキも有馬さんも決着つくのかね」
翡≪まぁ、時間が来たら体張ってでも止めて下さい≫
永「無茶振りよくない」
視線の先には未だに大きな破壊音を響かせて戦う二人の影が見えた。
(…影というか残像しか見えない)
続
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 123人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒狐の信乃(プロフ) - 早く更新しないかなと楽しみにしえおられます。何回も読んでます。更新頑張って下さい！ (2018年10月7日 17時) (
レス) id: 643fb61272 (このIDを非表示/違反報告)
sayakafujino30(プロフ) - とても面白かったです!これからも頑張ってください。応援しています。更新待ってます！！！ (2017年7月8日 23時) (レス) id: 2eaecf79b9 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽 - とても面白いです！更新楽しみにしているので、頑張ってください！！！ (2016年8月3日 17時) (レス) id: 749928d283 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - とても面白いです！更新頑張ってください！応援してます！ (2016年6月14日 0時) (レス) id: f74a91c541 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - とても面白いです！！更新頑張ってください！！ (2016年6月12日 22時) (レス) id: f74a91c541 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：銀月 | 作成日時：2016年5月2日 17時
