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第97声 ページ1

光「改修工事?」

芳「あぁ、来週には引っ越して欲しいんだよ」

光「急ね、そんな古かったのこのビル?」

芳「そうだね」

新「しょうがないよ光さん、居住先を見つけよう」





数日前に誰もいない時を狙ってか店に銀月ちゃんが一人で来たのを思い出す。

覚悟を決めた目をしたあの子を見るのは何度目だろうか…

その度に心も体も傷ついて、何度も涙を流して…

僕はその度に自分の無力さを突き付けられるんだ。





主(久しぶり、アラタさん)

新(…君がそんな目をして来る時は嫌な事が起きるんだね)

主(店長の指示に従って、家族で、決して離れないで)

新(…僕は君の役に立たないかい?)

主(私の命と家族の命、どっちが大事?)

新(…ズルい言い方だよ)





新「…また会えるんだよね銀月ちゃん」

どうかあの子が笑っていられる未来になりますように…









誰もいない店内に足音が響く。

隅々まで綺麗にされた店内、帳簿や冷蔵庫の中まで空っぽ…

奥の部屋に明かりが着いているのが見える。

明かりの付いた部屋から声が聞こえてきた。




芳「寂しくなるね」

古「俺やカヤも最後まで着いて行きますから」

入「それじゃ、御不満かしら?」




芳(憂那…私の願いはとうとう…)



バンッ



主『願いは叶う物じゃなくて、叶える物だ』

芳「銀月ちゃん!?」



扉の前にいたのは此処にいない筈の銀月ちゃんだった。

彼女は苛立っているようで殺気を放ちながら私に人差し指を突き付けてきた。




主『私が気づかないと思った訳?』

芳「カネキ君の傍に付いてると思ったんだよ」



私の言った事に我慢ならなかったのか珍しく彼女が声を上げた。





主『…馬鹿にしないで!!私にとって店長だって大事なんだから!!』





室内の誰もが沈黙し外の音が良く聞こえてきた。

銀月ちゃんは出会った最初の頃からカネキ君の為に生きていたから意外だった。



芳「まさか最後に君から…」

主『最後じゃない、最後になんかしない…その為に私は此処にいる』








それでも世界は無慈悲に動き続ける。








吉「作戦を開始する」








第98声→



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設定タグ:東京喰種 , 金木研   
作品ジャンル:アニメ
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黒狐の信乃(プロフ) - 早く更新しないかなと楽しみにしえおられます。何回も読んでます。更新頑張って下さい! (2018年10月7日 17時) (レス) id: 643fb61272 (このIDを非表示/違反報告)
sayakafujino30(プロフ) - とても面白かったです!これからも頑張ってください。応援しています。更新待ってます!!! (2017年7月8日 23時) (レス) id: 2eaecf79b9 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽 - とても面白いです!更新楽しみにしているので、頑張ってください!!! (2016年8月3日 17時) (レス) id: 749928d283 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - とても面白いです!更新頑張ってください!応援してます! (2016年6月14日 0時) (レス) id: f74a91c541 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - とても面白いです!!更新頑張ってください!! (2016年6月12日 22時) (レス) id: f74a91c541 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:銀月 | 作成日時:2016年5月2日 17時

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