顔が良いって"損"【青葉城西】

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「……何でしょう？」

「お、俺矢巾っつーんだけど、あ、のさ」



矢巾よ、それじゃあ明らかに下心あるようにしか見えないぞ

せめて目は合わせろ、頑張れ

なんて、矢巾の勇姿を遠目で見つめていれば、岩ちゃんが隣にやってきた



「あれが藤野ってやつか」

「ウン、矢巾どーすんだろ」

「矢巾のあの様子じゃ、無理だろ」



そうだね、



「あの様子じゃ、ね」



Aちゃんの、あの様子じゃ、無理だね

あの何処か冷たい目で矢巾を見ているAちゃん
……ああ、響いてないんだな



「すみません、私にはマネージャーは荷が重いと思うので」

「見学だけでもいいから！絶対バレー好きになると思う！」

「バレーは……いいスポーツだとは思いますけど」



Aちゃんを見ていれば、一瞬だけ目が合う



「見学も、嫌です」



あれ？今俺の顔みて言わなかった？
俺が決め手になったの？

へぇ、そんな顔するんだ



「ねぇ、岩ちゃん。Aちゃん、マネージャーにするのどう思う？」



一瞬だけ焦った様な、恐れている様な、
そんな表情を浮かべた彼女を見ながら、岩ちゃんに問いかける



「やりたくねぇ奴無理に誘えねぇだろ。お前目当てではなさそうだけど」

「そーだね」



むしろ、逆だよね

俺と関わりたくないって、目が訴えてきた
……分かるよ、そういうのは

でも、



「俺は、Aちゃんに興味湧いたんだよね」



その綺麗な仮面の下の闇を、暴いてやりたい

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