第28話 ページ30
強く優しく抱き締めてくれるカシムに
答えるように強く抱きしめ返す
貴「好き。カシムが好き。」
嘘の言葉を何度も言う
自分に言い聞かせる様に
何度も、何度も
カシ「俺も、Aが好きだ。もうぜってー逃がさねぇからな」
ごめんね
貴「私は皇女だから、カシムとは結婚出来ない…でも」
貴「カシムがこの国の王になってくれたら、お父様も喜んで私を差し出すわ」
貴「だからお願い、バルバットを」
そこまで言うとカシムは
真剣な顔をしてから
カシ「それ以上言わなくても分かってる。お前を手に入れる為ならなんでもしてやるよ」
とびきりの笑顔で笑いかけてくれた
胸が痛い
こんな真剣な人を騙すなんて
私は最低ね
貴「ありがとう…」
カシムの胸に顔を埋めながら
カシムの腕の中で眠った
目を覚ますと目の前にカシムの顔
規則正しい寝息が聞こえる
起こさないように静かにベッドから降りる
貴「ごめんね、カシム。」
ちゅとカシムの頬に唇を落とし
部屋を出る
まだ夜明け前だから
静かに素早く王宮に戻る
____
カシムside
あの後Aが俺の腕の中で眠ってしまった
お姫様抱っこをして
俺の部屋のベッドに寝かすが
俺の服を掴んで離れない
仕方が無いので
一緒にベッドに寝転んだ
目の前にAの顔
カシ「そんな無防備にしてんなよ」
Aの顎に指を添えて
顔を近づける
唇と唇が触れそうな距離まで近づいて
カシ「やっぱり、出来ねぇ…」
唇にキスをする代わりに
おでこにキスをして
優しく抱きしめる
そのまま眠ってしまった
少しするとAが起きたみたいだった
俺が寝ていると思ったのか
静かにベッドから降りた
貴「ごめんね、カシム。」
そんな声が聞こえたと思ったら
頬に柔らかい感触
驚いて目を開けるが
もうAは居なかった
カシ「ごめんねって…何がだよ」
熱を持った頬を手で覚ましながら
Aが言った言葉について考えるが
眠気には勝てずに眠りについた
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爾ャ亜(プロフ) - 緋影さん» 教えて頂き、ありがとうございます。(。_。*) (2016年4月1日 8時) (レス) id: d2b2b534f2 (このIDを非表示/違反報告)
緋影(プロフ) - 10話の主人公さんのセリフが「泊まるます」になってますよ (2016年4月1日 8時) (レス) id: 4e6f070ce6 (このIDを非表示/違反報告)
ディウス(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます。とっても嬉しいです(σ*´∀`) (2014年8月18日 22時) (レス) id: 6b7626265d (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 面白いです!頑張って下さい! (2014年8月18日 19時) (レス) id: a683f4a2d7 (このIDを非表示/違反報告)
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