第242話 “プロミネンス”のバーン ページ43
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「あれは…！」
「エイリア学園！！」
南雲がヒロトの方へボールを蹴り返すと、ヒロトもまたボールを力強く蹴り返した。南雲はそれを受け止め地面に叩きつけると、雷門イレブンの方を向いた。
「南雲、お前…」
「俺か？」
南雲は肩を鳴らした。
「こっちが本当の俺。バーンってんだ。覚えときな」
「バーン……？」
「エイリア学園、“プロミネンス”のキャプテンだ」
「プロミネンス！？」
「グランよぉ」
バーンはグランを睨みつけた。
「こいつらはジェミニストームを倒した。イプシロンとも引き分けた。お前らとやったあと、まだまだ強くなるかもしれねぇ。だからどれだけ面白い奴らか、近くで見てやろうと思った」
バーンが雷門イレブンのメンバーたちを見回した。
「俺は俺のやりたいようにやる。もし俺らの邪魔になるようなら──」
バーンは円堂を指差した。
「潰すぜ。お前より先にな！」
二人は睨み合い、ヒロトはバーンの横へと飛び降りてきた。
「潰すと言ったな？」
二人が黒いボールの周りをぐるぐると回った。
「それは得策じゃない。強いやつは俺達の仲間にしてもいい。違うか？」
「仲間？こんな奴らをか？」
「仲間だって…？」
円堂が訝しげな顔をした。
「教えてやろうか。豪炎寺って野郎もなぁ」
「お喋りが過ぎるぞ！」
ヒロトの言葉に、バーンは顔をしかめ、ヒロトをぎろりと睨みつけた。
「お前に言われたかねぇな」
ヒロトは走り出し、黒いボールを蹴り飛ばした。
その瞬間、眩い光に包まれ、二人は姿を消した。
「まだ他にいたなんて……」
「ジェネシスが最後じゃなかったのか……」
「話の内容からすると、ジェネシスと同格のチームのようだが」
「ああ。エイリア学園には、一体どれだけのチームがあるのか…」
みんなが暗い顔をした。
「まだまだ、戦っていかなきゃいけないんスね…」
「風丸さん、さっさと撤退してよかったかもね……」
「木暮くん！！」
春奈が木暮を叱りつけると、木暮は慌てて壁山の後ろに隠れた。
「炎のストライカーは奴じゃなかった。さあ、また一から出直しだ！」
みんなに続いて歩き出したとき、Aは、近くの茂みに誰かの姿が見えた気がした。
「Aちゃん？」
「今…」
「え？」
「……」
Aは首を横に振った。
「いや、気のせいだったみたいだ」
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作者名：無名 | 作成日時：2022年10月5日 10時
