3年A組---人質って...先生どうして---4

〇さくらside ページ10

さくらside



柊「そいつが全ての元凶ならな

さぁ、われこそはと思う人

はい、手挙げて！」

石倉「だから名乗り出るわけ...」



挙げるわけがない




？？「俺だよ」




その声がハッキリ耳に届いた



全員が声のした人の方に一斉に振り返った



『...はやとっ？』





甲斐君...？




甲斐「俺が里見に動画を撮らせた」

石倉「おい、甲斐お前いくら何でもそんな嘘...」

甲斐「嘘じゃねえよ」

『っ』

甲斐「里見が景山にフラれたって聞いて話を持ち掛けた」




あの甲斐君が...？




須永「マジかよ...」

宇佐美「じゃあ、あんたが私の鞄に？」

甲斐「お前が景山を恨んでる事は知ってたからな」

兵頭「じゃあ、今までの全部芝居だったのかよ！！」

『嘘でしょ...っ？』




弱く小さく隣から声が聞こえた




さくら「A...」



Aが今どんな顔してるかは分からないでも



信じられない...その眼差しを甲斐君に向けてるに違いない



石倉「兵頭！」

兵頭「なぁ！人殺し！

おい！！」

『隼人...嘘って言ってよ




隼人っ！！！！』




ガタッ！！




Aは椅子が倒れる程の勢いでは甲斐君の方を向きながら立った



甲斐「騙される方が悪いんだよ」

『っ...』




Aにとったらこんな残酷な事はない



だってあの甲斐君が...？




『訳わかんない...』



Aはヘナって床に崩れるように座り込んだ



さくら「っA！」

甲斐「っ......もういいだろ

俺達をここから出せ」

柊「動画を加工したのは誰だ？」

甲斐「俺に決まってんだろ？」

柊「あれは精巧に作られている、素人には無理だ

お前が里見に話を持ち掛けたのは本当だろう

でも、まだ"黒幕"が居る

俺はそれが知りたいんだ

それとも、何か教えられない事情でもあるのかな？」

甲斐「そんなもんあるわけねえだろ」

柊「夜の8時まで待ってやる！

それまでに全てを明らかにしなければ、この中から"10人"が犠牲になる」

『10人...！？』

柊「甲斐、お前がどんな選択をするのか楽しみだよ！

Let’s think.」




先生は甲斐君の事を見ながら楽しげにそう言った

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