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「ネモ！？」
「げっ、生徒会長……」
ネモが眉を寄せて階段から降りてきた。
そして私を見て、「アオイったら！」と口を開く。
「勝負するなら、わ、た、し、と！ ……でしょ！？」
「えっ、あ、うん！ もちろん！ でも、スター団が……」
若干焦りながらネモに説明すると、ネモがスター団を見て目を開いた。
「ホントだ、スター団！ また強引な勧誘してる！」
「あ、はい。どうも」
「……本当なら生徒会長として、この騒ぎを収めるべきなんだろうけど……。せっかくだからアオイが超・マル秘アイテムで解決しちゃえ！」
ネモから渡されたのは、黒い球状の物だった。
見た目はモンスターボールに似ていて、中には六角形の青い光が見える。
「それはテラスタルオーブ！ テラスタルオーブを持ってると、戦闘中にポケモンをテラスタルできるんだ。アオイのクワッスは水タイプにテラスタルしそう！」
ネモは両手の指を組み合わせて興奮したように続ける。
「テラスタルオーブってね、十年くらい前にフトゥー博士っていう人が開発したの！ そのフトゥー博士もアカデミーの卒業生で……」
そこまで言って、ネモはハッとして「こんなこと話してる場合じゃなかった！」と目を開いて
「さて、ものは試し！ 使いながら使い方知っていこーっ！」
「あれ？ この流れはテラスタルのお試しにされる感じですか……？」
若干焦った様子でスター団が言う。
それを見て、ネモはこう言い放った。
「＿＿＿イヤなら私と勝負だよ」
ゾワッと身の毛がよだつような雰囲気。
ただ、たったそれだけの一言なのに、妙に重厚なプレッシャーがある。
「ぐぬぬぅ……新顔の方ならまだ勝つチャンスはある！」
「あれっ、これもしかして、私ナメられてる？」
「アオイ、そういうときは実力で示すんだよ！ それじゃあ位置について！ 勝負開始ー！」
「えっ、もう！？ ……連戦ごめん！ クワッスお願い！」
ラルトスはまだあまり育てていないし、テラスタイプも調べていない。ここもクワッスに任せた方がいいだろう。
スター団が繰り出したのはヤングース。お互い弱点を付けないが、技が通りづらいわけでもない。
「よし……！ 初テラスタル！ するよ、クワッス！」
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作者名：昆布の神
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時：2023年2月25日 23時
