39.懐かしくて ページ40
*一松*
「……チョロ松にはああ言ったが、
みんなに言うにはいつだって
遅くはないさ。
お前のペースで話したくなったら
話せばいい。」
((チュッ
「んなあ''あ''あ''…!?」
「俺とブラザーが運命の恋人である
ことは二人だけの秘め事……
血の繋がった恋人なんて
世界中のどのカップルよりも
ホットな関係だ。」
「愛してるぜぇ…一松。
これから毎晩一松の枕の上に
砂で書いたアイラブユーを……」
「本格的に頭イかれてんなお前!」
「〜〜くそっ!何がホットだこのっ、黙れっ」
((むぎゅ
「いいや黙らない」
「チッ、やってられっかよ…」
((すくっ
((グイッ
「………………KS松?」
「本当……懐かしいよな、ここ。
ここで一度だけ劇の練習をした。
あの時も同じように冷たい夜風が
吹いていた。
だけど、身体の奥底で
どこか熱を持っていた。
さっきからずっと泣きそうなんだ。
……思い出す度
思い出す度に、とても泣きそうになる。
何故だかわからない。
____ただ、どうしようもなく
胸を締め付けられる。
落ち着かなくて、不安で、
なのに身体はどんどん興奮して、
全身がざわざわして、
熱くて、
眩暈がするようで、
お前の瞳に吸付けられる度に
声にならない何かが溢れそうで、
お前を離したくなくて、
どうにか、
なりそうなんだ。」
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