16.ここで……? ページ17
*一松*
「ところでだ、ブラザー?」
「はいはい、なんでしょ…………」
ん!?
こいつ……手に台本持ってる……
また練習……?
購買行って煮干し買いたかったのに…
「さっき演劇部の先輩から台本の
修正が入ったんだ、また練習
付き合ってくれないか?」
ああああああああああああああ
澄んだ目で見てくる……
やる気満々じゃん……
「んん……いい、よ 夜?」
「今だ」
「ハァン!?ここで?」
「ここで」
「もうすぐ授業だし、ここ廊下だし
大きな声出せないよ……」
「フッ……オレの美声がこの学校を
包み込むのは発表会までお預けさ……☆
大丈夫、修正はこの2行だけだ。
ここはオレの台詞だからブラザーは
聞いててくれ」
え、
待って 、この台詞って
「じゃあ、いくぞー」
「っ、あっ…」
「ならば今私はこの場で
王子の名を捨てましょう!」
ぞくんっ……
「あっ、ちょっと…まっ、
すとっp……」
「この海よりも深く
あなたを愛しています」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!」
「愛してるだってよー」
↑モブ
「松野の弟愛ー」
「弟に手、だすなよー
キンシンソーカンも大概になー」
バカか……こいつ……/////
考えろよ……弟の、
気持ちをッ……
「ンー、彷徨うカラ松ボーイズ…
お前らたちもシモーヌになりたいのか…?」
「誰がなるかよーww じゃあなー」
「ハハッ、ごめんな一松。
それで、アドバイスとかあるか?」
「……ん? 一松?」
一松が、いなくなっていた。
「はっはっはっはっ……」
どうしよう、逃げてきちゃった…
でも耐えられる訳ないじゃん……
ふざけんなよ……
KS松……
こっちはお前のせいで恥かいてんの…
考えろよ……
練習なんて……無駄だ……
「ひぐっ、うっ……、えっ……」
気づいたら、頬を大粒の涙が
伝っていた。
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