◆試み ページ10
───────ゾワワワッッ!
「⁈」
「んなっ⁈」
何だこの気配っ…彼女のものなのか?
身の毛立つ嫌な感じが二人を囲う…
戸惑っていると彼女が走りながら唱える
振り下ろした槍から炎が纏い舞う
「何っ⁈」
「⁈」
魈はあっさり避けたが驚きを隠せないでいる
彼女は嬉しそうにその場で跳ねている
『やったやった♪』
行秋から借りた本に描いてあった架空の生物から貰ったんだよ〜?イメージ通り!カッコいーでしょ?
次は【音】
『魈!石投げるから振り落として』
「?」
彼女はそこら辺の石ころを徐ろに一つ拾うと魈へと投げた
言われた通り、彼はキンッと石を打つと接触したとこから
一瞬、ボワっと炎が起こった
「⁈」
「なるほど、これが《音》か」
『そう…音にイメージをくっ付けると元素を操れる感じにならないかなって…イメージの度合いによるけども……私が試したかったのはこれなの…』
いや、でも難しぃ……とその場で頭を抱えて唸る
確かに…知識や発想が彼女の大きな武器になる。扱えるようになったらこの俺でさえ苦戦する【音】の武器だ…
「ふむ…瞬時の判断・反応・瞬発力がカギになってくるだろうな…そこに武器との組み合わせ、人と合わせる組み合わせ、火力の調整など細かい部分の精密なコントロールも必要だろう」
『うん…今敵と実践した訳じゃないし…戦いたい訳でもないんだ…』
「…」
「…」
『魈のように《護る》戦いをしたい』
彼女の追い求める強さを誰が否定できようか?
『そして、危ないんだけど…』
カァンと槍を蹴り上げ、そのまま地に突き立てると上から
複製された複数の槍が雨のように降り同じように地に刺さる
複製された槍は直ぐに消えたが彼女は槍を支えに地に
ずるずると座り込んだ
「A!」
「っ大丈夫か?」
『……せん…生を真似てみたけど…これ凄く…』
顔を押さえていた手の隙間からボタボタと血が流れていた
駆け付けた鍾離がハンカチを渡し、彼女を石の上へと座らせる
「その技は身体に負担が掛かるみたいだな」
『沢山のイメージを同時にするのは凄く難しい…きっと練習したら良いと思うんだけど
元素をイメージしてそれを複製するイメージして、更に動きと形を本数を増やした分同時にしなきゃいけない…』
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葉(プロフ) - nanoさんご指摘ありがとうございます!鍾離先生の二人称を意図的に変えています!後程空君も出て来ますし、夢主ちゃんをより一層特別に感じて欲しいからです!モヤモヤさせてしまって申し訳ありませんっ (2023年2月15日 7時) (レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
nano(プロフ) - 余計な事だったらすみません!おそらく鍾離先生の二人称は(君)ではなく(お前)だと思われます(汗)でも個人の解釈で変更しているのならすみません…ずっとモヤモヤしてたので!お話はとても面白いです (2023年2月14日 21時) (レス) @page21 id: bd4e1a1598 (このIDを非表示/違反報告)
葉(プロフ) - ほのかさんありがとうございますっっ!とても励みになります!嬉しいっっ更新頑張りますね!♪ (2023年2月8日 19時) (レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
葉(プロフ) - 苺さんごめんなさいっっっ外したつもりが、外れてなかっっっったっっっっっ外しましたっっっ何度もすいませんんんんんっ (2023年2月8日 19時) (レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 最高に面白いです!!!更新されるたび吹っ飛んだこっちきますね!応援してます! (2023年2月8日 18時) (レス) @page3 id: 5ab7e5fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紺翠 | 作成日時:2023年2月7日 22時