七つの罪と子供たち (ページ2)

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おとぎ話：続ページ2

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帰って来ない救世主(メシア)達は一体、生きているのか

人間はそう、長くは生きられない。

〝塔〟から帰っては来ない。

＿＿＿＿つまり、意味することは一つ

〝塔〟の中で一生を終えた、という事だ。

王国はそれに気付いていました。

何を救うにも『代償』が必要だということを。

しかし都合の悪いことを明かせば、救世主(メシア)達は塔へ行くのを拒むでしょう

あえて黙っていた(・・・・・)のです。

いつか、隠し通せなくなるもの。

救世主(メシア)達は事実を知り、王国へ訴えました。

しかし……＿＿＿＿

『貴殿らが生贄(いけにえ)になれば我等が救われる。〝世界〟と〝救世主(メシア)〟どちらを選ぶかなど明確であろう？』

〝世界〟と〝異能ノ子〟

どちらを取るか、それは残酷な程に明らかな答えでした。

そして真実を知った救世主(メシア)達は〝塔〟へ行くのを拒み、反発しました。

王国も黙ってはいません。直ちに救世主(メシア)を捕らえよ、と全土にお触れを出しました。

〝異能ノ子〟らは全土を逃げ回りました。

しかし…＿＿＿＿見つかるのは時間の問題だったのです。

捕まりそうになった救世主(メシア)は己の秘める力を解放し、人々を傷付けました。

それも、保つのは時間の問題です。

多勢に無勢、人数で押されてとうとう皆捕まり、塔の中へ放り込まれました。

…その後、彼等を見た者は居ません。

＿＿＿＿この頃だったでしょうか？

〝救世主(メシア)〟が〝罪ノ子〟と呼ばれるようになったのは。

そして、その対策として王国は〝生まれてすぐに救世主(メシア)となる者達を王国で引き取る〟という政策に乗り出します。

これが功を奏し、異能ノ子らは〝塔〟へ行くことを『名誉なこと』と学び育つのです。

王国は国家機密として『救世主(メシア)は代償』だということを封印しました。

そして、今もなお＿＿＿＿

それは続いているのです。

何代、何百代に渡り…続いています。

これはとある代の〝罪ノ子〟が全てを解き明かす、物語。

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