【カゲプロ】信じ合えば、きっと。3 (ページ32)

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第九十六話ページ32

A「はあ……。」

公園で小さく溜息をつく私。

ここの公園はもちろん、前にシンタローと来た公園である。

散歩しに来たものの、これでは長い散歩なのではないか。

さっきから、セトと話した事について考えが浮かんでいく。

『…恋？』

『そうっす！恋愛関係なら俺に任せるっすよ！』

『なるほど、それでシンタローが…確かに相手は言えないもんね。』

『そうっすねー、Aも好きな人いそうな顔してるっすけどね。』

『ちょっ、読むなって言ったでしょ！』

『心当たりがあるのは、あのデートした彼氏さん…』

『ぎゃあーー！もうやめて！』

機から見たらおかしい会話にしか見えない。

A「じゃあ、私は誰が好きなのかな…？」

＿＿＿＿クロハ？

いや、そんな事は、

A「ない、のかな＿＿＿＿？」

ここ数日間、帰ってこなくてもなんとも思わなければ、クロハは私にとってどうでもいい存在だったはずだ。

A「いや、でも…」

まだ、心の中で素直になれない自分がいるのだろうか。

数人の子供が公園で戯れる中、私は1人で葛藤しているのだった。