無理です ページ23
麗羅「A……？」
大広間に姿を現した姉。
傷んだ髪に痩せこけた頬、随分と見窄らしい姿になったものだ。あの時の自信に満ちた姉はどこへ行ったのやら。
『久しぶりだね。おねーちゃん』
露骨な笑顔で姉を呼ぶ。
『ねぇ覚えてる？ 中学時代、アンタが学校中のみんなに、私をいじめるように指図してたこと』
麗羅「何で、それを知って……」
青ざめていく姉をよそに、話を進める。
『偶然って怖いね。私も最初はクラスメイトのこの嫌がらせだと思ってたけど。体育館倉庫で他クラスの子たちが話してるの聞いちゃったんだよ。麗羅ちゃんの為なら、妹ちゃんを傷つけて良いよねって。信者怖すぎ』
ガクンと崩れ落ち、顔を両手で覆う姉。
『私ね、すーっごく辛かったんだよ。苦しかったんだよ。だからお姉ちゃんにもこの気持ちを共有してほしいなって思って、今日は此処に来たんだ』
視線を姉から刀剣たちに移す。
『みんな、ずっと此処にいるのつまらないでしょ？ だからね、みんなを元の持ち主に会わせてあげる。ずっと一緒に居られるようにしてあげるよ』
麗羅「Aごめんなさい。私ずっと謝りたかったの……！ あの日からずっと、次会ったら謝ることだけ考えてたの……！」
膝をつき、深々と土下座をする。
麗羅「私たち、家族だからやり直せるよね……？」
裾にしがみつき、必死に難を逃れようとするその姿は実に醜い。
『触らないで』
裾を掴んでいる手をはたき、冷たく見下ろす。
『今更何言ってんの？ 馬鹿馬鹿しいにも程があるでしょ。散々人のことを貶して笑ってたくせに。私のことを、あんなのは家族なんかじゃないって言ってたくせに。ふざけるのも大概にして。私がどれだけ苦しかったか、どれだけアンタを、自分を憎んだか、どれだけ、死のうと、思ったか……』
何度も死のうとした。でも、首を吊ろうとしても紐が千切れるし、出血死しようとしても刃物の切れ味が悪くて切れないし、何で死ねないんだろうって、ずっと苦しかった。
視界がぼやけ、涙が頬を伝う。
どうして、どうして涙が出てくるんだろう。此処を出て行ったあの日に、全てを吐き出したつもりだったのに。
その時視界が暗くなり、聞き慣れた声が耳元で聞こえた。
清光「俺たちの主を泣かせるな」
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凛音 - あと、最後まで物語を書く人があまりいなかったので最後まで書いてくれてとてもうれしいです！最後まで物語を読み終えた達成感がとても感じられました！ (2月12日 21時) (
レス) @page50 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - 最初から最後まで読ませていただきました。今まで私が見てきた復讐系の作品の中で一番好きな作品です！そして復讐系はここ最近全然見ていなかったんですけど久しぶりに見た作品がこの作品でよかったと思いました！復讐系のでこの作品をこえれるのは無いなと思いました。 (2月12日 21時) (レス) @page50 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください！ (2021年9月6日 4時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
ショートケーキの赤いヤツ - 復讐系は読むことが少なかったんですが、とても面白いです。夢主ちゃんのために極までいく乱・・・素敵でした！更新楽しみに待ってます！ (2021年8月10日 12時) (レス) id: 4120331ea8 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - 初めまして（＾ν＾）刀剣乱舞大好きで初めの『私はあんな姉〜』から全て最新話まで読ませて頂きました♪とても面白いです(*^^*)復讐に関しては思い付いたらコメントしますね☆それでは次のお話を楽しみにしております(*≧∀≦*) (2021年1月25日 12時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まじゅっちゃん | 作成日時：2019年11月30日 16時
