イケメンは恋愛対象外です。～fourth～【ＳＳ】【ＯＳ】 (ページ47)

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あれから松本くんとも連絡は取ってるし、遊びに行ったりもしてる。

松本くんはいろんな話をしてくれる。
しかも面白い話ばかり。

だからかな、会話が途切れたことはない。

だけど唯一、翔くんのことだけは話さなかった。

私は話してほしいとは頼まなかった。

むしろ話そうとしたら、首を横に振っていただろう。

彼は優しいから。キツイ言い方をしながらも本当は心配してくれるから。

だから敢えて翔くんの話をしないのだ。

相葉くんも、いつも通り明るく振舞ってくれる。もちろん無理はしてない････と思う。

彼も松本くんと同じように、翔くんの話題はほとんど出さない。

出しても、「この前飲みに行った時さぁ」と遊びの話だけ。

決して結婚生活がどうとか、そんな話は一切しない。

相葉君も、優しい人だから。

馬鹿だのなんだの言われているけど、誰かを笑顔にするために頑張れる人だから。

二宮くんは二人と違って、割と翔くんの話題を出す。

でも、結婚生活のことはあまり話さない。

二宮くん自身があまり聞かされていないのか、私のために隠してくれてるのか。
それは定かではないけど。

ただ････「このままでいいの？」と私に選択肢を与えてくる。

このままじゃ何も変われないよ、と。

それは佐倉ちゃんも同じだった。

『･････知ってるよ』

分かってるんだよ、そんなこととっくに。

松本くんにも、相葉くんにも、････････全員に言われたもん。

痛いほど分かってるけど、今更どうしろっていうの？

翔くんはもう手の届かないところに行っちゃったんだよ。

私が手を伸ばしても、その手を掴んでくれることはない。

分かりきっててやったって、虚しいだけ。

寂しくなるだけ。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿智だって。

「どうでもよくなんかない」だの「待ってて」だの言うし。

傍にいろって言っておきながら、肝心な時に隣にいてくれないし。

智が薫ちゃんじゃなくなってから距離ができた。

きっと良いことなんだって自分に言い聞かせてた。

手も繋がなくなったし、ぎゅって抱きしめてくれることもなくなった。

きっとそれは良いこと。智が自分を取り戻してる証拠。

だけどさ、智。

私、寂しいよ。つらいよ。

隣に誰もいないせいで、ずっと寒いんだよ。

「俺じゃダメだから」って、

じゃあ誰が傍にいてくれるのよ、馬鹿。