ぷ ろ ろ ー ぐ 。 ページ1
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『ねぇ、るぅちゃん』
『るぅちゃん?』
『るぅちゃん!見てみて!!』
『るぅちゃん…ありがとう、』
『私がるぅちゃんといたいだけだよ?』
『断ったよ。私にはるぅちゃんがいるし』
ずっと小さい頃から、君が口にするのは僕の名前だけだった
もちろん僕が口にするのも君の名前だけだったと思う。
僕はそんな自分の名前が好きだったし、
そんな君が好きだった。
何よりも誰よりも僕を優先してくれる君が、大好きだった。
だから、信じられなかった。
『ころんくんは?』
『ごめんね、今日はころんくんが…』
『これ、ころんくんに』
『あ、ころんくんだ。またね!』
君の口から出るのが、僕の名前じゃなくなったことが。
君が優先するのが、僕じゃなくなったことが。
『ころんくんとね、付き合うことになったの』
君の心からの笑顔の理由が、僕じゃなくなったことが。
「何言ってんの?うざい」
「その笑顔ほんと気持ち悪いよ」
「嫌いだよ。昔からずっと」
「こんなの好きじゃないし、付き合ってない」
酷いこと、沢山言ったと思う。
君がいつでも笑ってる理由、僕だけが知ってたはずなのに。
それも、否定しちゃったよね。
突き放すようなことも、沢山言った。
それも全部全部、照れ隠しだったんだ、なんて
本当は大好きだなんて。
今更遅い?ただの言い訳?そんなんじゃ許されない?
ねぇ、お願いだから、こっち向いて。
僕を見てよ。
__________ 本当は、君が好きです。
もうずっと、何年も前から。
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作者名:壊れかけのゆきだるま*° | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/
作成日時:2019年5月20日 1時