第10話 『自己紹介』 ページ10
溌剌で可愛らしい子だ。しかし、女子高生という立場でバスケ部監督を任されている程なのだから、その手腕は相当のものなのだろう。大我も懐いているし、いい人なのは間違いない。
リコ「あ、じゃあついでに、こいつらの自己紹介も済ませちゃいましょうか。日向くんから」
日向「日向順平。ここの主将をやってる。今日はよろしくな」
伊月「伊月俊。伊月でいいよ。よろしく、雪村さん」
小金井「小金井慎二デス! よろしくな、火神のねーちゃん!」
水戸部「……、…………」
小金井「こっちは、水戸部凛之助。よろしくってさ!」
土田「土田聡史です。よろしく、雪村さん」
降旗「ふっ、降旗光樹! です! よ、よろしくお願いします!」
河原「河原浩一です! よろしくお願いします!」
福田「福田寛です! よろしくお願いします!」
大我を入れて十人。バスケ部にしては少ないが、ここはマンモス校ではないし、これが普通なのかな。
一人で納得していると、リコちゃんが首を傾げた。
リコ「……あれ? 黒子くんは?」
『黒子……?』
聞き覚えのある名前に口が勝手に動いた。
大我たちとアメリカで別れ、帰ってきた日本で通っていた中学の後輩と同じ名前。
酷く懐いてくれていた、可愛い後輩の名前。
ドッ。
ふと、大我と私が入ってきた体育館の扉の方から何かを床に落としたような音が聞こえた。
何だろうと振り返ると。
「……A、せんぱい……?」
そこに居たのは、私の知っている姿から少し成長した、可愛い後輩、《黒子テツヤ》だった。
『テツヤ、くん……?』
久しぶり、そう口が動こうとした途端に、遠くはない体育館の扉から走ってきたテツヤくんに飛びつかれた。
あまりの衝撃と、弱った筋肉のせいで踏ん張れず倒れそうになると、後ろに立っていた大我が支えてくれるも、私が耐えられず大我とテツヤくんと一緒に座り込んでしまった。
火神「おい黒子! 急に何し、て……」
黒子「……っ……うあ、あ、うあぁぁ……!」
突然抱きついてきたテツヤくんに大我が怒鳴ろうとしたが、私の胸で泣きじゃくるテツヤくんに、その言葉も呑み込んでしまったようだ。
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ゆのん(プロフ) - 更新待ってます! (3月15日 14時) (レス) @page14 id: 9b31ba286d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 続きが読みたい!!(クソデカボイス) (2021年3月2日 11時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 今井 明希さん» コメントありがとうございます。読者の皆様のお言葉に甘えまくっている現状に、無理せずという言葉嬉しかったです。これからもご愛読のほどよろしくお願い致します。 (2020年2月2日 6時) (レス) id: 3f41551ffd (このIDを非表示/違反報告)
今井 明希(プロフ) - SAOも好きなのですが、黒バスも好きです!レイさん、更新無理せず、頑張ってください! (2020年2月2日 4時) (レス) id: efc9537302 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - CaLMeさん» コメントありがとうございます。私事優先と仰って下さり、作者は少なからず救われております。これからも応援よろしくお願い致します。 (2019年9月5日 16時) (レス) id: 3f41551ffd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイ | 作成日時:2018年5月26日 14時