顔面偏差値ー壱 ページ2
こんにちは。
私はごくごくフツーの家に生まれ、フツーより下の運動神経で、顔面偏差値がかなり低めの、しかばねAと申します。
もうあれだよね。苗字で私の将来を物語ってるよね。私は近い将来、屍となるんだよ。きっと。
そんな私でございますが、忍を目指してアカデミーに通っております。
ですが、運動が出来ないので、成績がくそです。
私のクラスには九尾の人柱力が居ると母から聞きました。ちょっと羨ましいです。その子には本当に失礼ですが、九尾を住まわせているという事はイコール「強い」という事になるので、いいなと思ってしまいます。
「ナルトォ!降りてこい!」
まーたやってるよ。
その九尾の人柱力はナルト君と言う名前の男の子なのです。今日もまた、歴代の火影様の顔に落書きをしたのでしょう。
私にはそんな勇気すら湧かんわ。
「今日もやってるねー」
「ほんっとやめて欲しいわ。授業が進まないじゃない!」
私の前に居るのは、サクラちゃんです。とても可愛いんですね。はい。ブスと華を並べたら華が目立つわけで、ちょっと悲しいかなぁ!
サクラちゃんは口は悪いですが、とてもいい子です。
「ほんっと親が居ないからこういう事に」
「サクラちゃん。やめなはれ。あの子はあの子で辛いんだろうからさ」
今の年頃は、思春期で反抗期になります。サクラちゃんも反抗期真っ只中。親が嫌いな時期です。ついつい、ナルト君の悪口を言ってしまいます。私も親が居ないのいいなぁ、なんて思ってしまいます。
ですが、ナルト君は一人ぼっちで、悲しいはずです。私には分かりませんが。
「ごめん……」
「サクラちゃんは本当は優しいのは知ってるからさ。責めはしないさ」
「もうほんっとAてば男前!」
「すごく嬉しくない」
私は顔面偏差値が低いせいか、もはや女として扱ってくれないのがとても辛いです。ちくしょう!
今日も無事授業が終わり、帰宅時間になりました。
私は荷物をまとめ、サクラちゃん達に挨拶をして、教室を出ました。
帰り道で、ナルト君が虐められているのを見つけてしまいました。どうしよう。
正直、他人なんてどうだっていいと思っていますが、そんな事は言ってられず、つくづく優しい奴だな、なんて自分で思っちゃったり。
「そこの大人の方々、子供を虐めるのは如何なものかと」
私が話しかければ、バツが悪そうに逃げていきました。
「なんだってばよ!これからオレがやってやろうとしたのに」
本当かよ。
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わし - 続きが気になって熱中症になりそう。出ますかね?続き (2019年8月31日 19時) (レス) id: 60407ae82c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:地獄 零 | 作成日時:2018年7月22日 16時