学園の眠り王子 ページ4
紫音side
放課後、もちろんすることは無いので大人しく帰ろうとしたが…………
「……今日って真太も休みだったっけ？」
なぜか真太が頭に浮かんだ。
真太…蒼海真太は普段は気だるげなやる気のない子って感じだが、マイクの前に立つとキリッとした誰もが引かれるような声で演じる天才………
だと思っている。
「真太………いるかな？」
何となく真太のいるであろう教室に行ってみた。
覗いて見ても真太いないようだ
「……いないかぁ」
??「どうしたんですか？紫音さん？」
金髪の少年が話しかけてきた。
確か……いつも千紘の近くにいる子だ…
「えーと…あ、七緒くんか」
七緒「えぇーもしかして忘れてたとかないですよね…」
「あー、うんごめん…それより、真太知らない？」
七緒「えぇ……なんかへこむ…真太ですか？真太なら屋上じゃですかね？中等部の」
「中等部？何でだろ…まぁ言ってみればいいかありがとう七緒くん」
七緒「はーい、お気おつけて〜！」
中等部の屋上か……
゜:。* ゜.屋上にて゜:。* ゜.
「……真太」
真太「ｽﾔｧ……zzZ」
「………………ﾊﾞｼ」
真太「んん………今眠いから24時間後に……zzZ」
「起きろ真太」
真太「………紅音さん？」
「誰だよ紅音って………紫音ですけど？」
真太「…………なんだ紫音さん…」
「………なんでこんなところいんの」
真太「なんでって……俺にとっては大切な場所なんですよここは」
「ふーん、何かあったの？ここで」
真太「……俺の憧れの人がここでいつも練習してたから」
真太の憧れの人………？
「…………以外だなぁ真太に憧れの人とかいたんだね」
真太「本当に『覚えていない』んですね」
「？どういうこと？」
真太「なんでもないですよーじゃあ、俺もう寝るんで帰りますわ」
「いつも寝てるだろお前………」
真太「いいんですよ俺は眠り姫ならぬ眠り王子なんで」
べーと舌を出してからかうような顔でその場をあとにした。
「自分で言うなよ………」
真太憧れの人が練習してたか………
「紅音って人が真太の憧れなのかな」
どんな人なんだろう…
「紅音……………あれ、なんで………」
なんで泣いてるんだろう…僕
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作者名：優沙 | 作成日時：2018年11月4日 17時
