絵麻の姉は僕っ子で梓の彼女《BROTHERS CONFLICT》

第八衝突 ページ12

僕たちはその後、お風呂に入らず自分の部屋に行った
それにしても……疲れた
梓と椿のやつ、紛らわしいことを……

あれ？そういえば……僕……部屋の整理をするの忘れてた……寝る場所ない！！
どうしよう……絵麻に頼むか？

いや……ジュリに止められたんだった……

梓「A？どうかしたの？」

貴「梓……読み合わせは終わったのか？」

梓「うん、で？どうしたの？」

貴「僕……今晩寝れない……」

梓「えっ？」

僕は事情を説明した
うん？待てよ……リビングで寝ればいいのか！

貴「やっぱりなんでもない！寝る場所見つけた」

梓「まさか……リビングで寝ようとしてる？」

貴「えっ……」

そういえば……前、絵麻と２人っきりで住んでたときリビングに寝て、腰悪くして梓に怒られたっけ……
でも睡眠のためだ、ごまかそう

貴「そんなわけないじゃん……アハハ……」

梓「そう？じゃあ僕は寝るね」

貴「うん、おやすみ……」

よし！ごまかせた
さてと！リビングへ行くぞ〜！
僕はリビングに為にエレベータの方へ向かった

貴「ごまかせてよかったー」

廊下を歩きながら独り言を言ってると……

？「ごまかすって？」

えっ……今……梓の声が聞こえたような……
僕は恐る恐る後ろを見た

貴「梓……」

案の定梓がいた

梓「やっぱりごまかしていたんだね」

げっ！梓が怖い……とにかく逃げよ……

梓「ったく、逃げようとしても無駄だよ」

逃げる前に抱きしめられた〜！
ヤバい……逃・げ・れ・な・い
怒られるのを覚悟に体を固める

梓「僕の部屋おいで」

意外な言葉だった

貴「は？いいの？」

梓「いいよ」

貴「サンキュ！梓」

僕はなんとか寝床にはありつけそうで良かった
僕は梓の部屋に泊まることにした

梓「どうぞ」

貴「梓の部屋、きれいだね」

梓「そうかな？……ねぇA」

貴「なに？えっ……梓……？」

僕は急に梓に抱きつかれた
僕の鼓動が高まる

梓「そろそろいいかな？……キスして」

実はまだキスしていない
だって恥ずかしいではないか
僕、男と間違えられて彼氏つくったことないんだ
だから……こういうの……慣れていない

貴「………」

梓「反論しないならいいんだね？」

イヤではないんだ……ただ恥ずかしくてずっとお預けをしてた
でもそろそろ逃げたらダメだよな
梓の顔がだんだん近づいてきた

貴「あず……さ……」

僕は逃げず、瞼を閉じた
そしてそのまま、僕の唇は梓のそれに塞がれた

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