769 / 何も纏わないで ページ5
side N
しばらく抱きしめていると、
突然潤くんが身体を起こして。
潤「……………………かず…っも、ほんとは…きらい…っ？」
ゆらゆらと揺れる瞳で
未だ絶望を表した瞳で。
「ううん、好き。かずは潤くんのこと好きだよ、愛してるよ」
潤「………どして…？いいこ…ちが、のに…なんで…っ？
…………っ、すき、な…、りゆう、わかんない…っ」
「潤くん、潤くん？」
目の前の俺が見えているのかいないのか、そんな瞳だから
一旦額をくっつけて見つめ、
過去に引っ張られないように引き戻す。
「潤くん、あのね？
かずは、潤くんがいい子だから好きになったんじゃないの。
かずは、そのままの潤くんを好きになったの。
いい子とか悪い子とか関係ないの、潤くんが好きなんだよ」
潤「…………っ、」
「理由なんてないの。
優しいなって思うし、素直に伝えてくれるのうれしいとも思うけど、
でもそれだけじゃない。理由なんてわかんなくなるくらい潤くんが好きなんだよ」
期待と不安が入り交じって
まだ、ゆらゆらと揺れてる。
俺の服を掴む手が
きゅ、と、少し強くなる。
「潤くんが期待した人を悪く言いたくない。
でもね、好きな気持ちに条件なんてないの。
本当に好きなら、条件なんて必要ない。
かずたちは潤くんがどれだけわがまま言っても泣いても、それをやめてほしいからって条件付けようなんて思わないよ」
潤「っ、…………かず…っ」
「たとえ世界中の人が潤くんを嫌っても、かずたちが潤くんを嫌いになることはないよ。
いい子になればなんて条件付けたりもしない。
かずたちはそのままの全部の潤くんが好きだから、条件なんていらないの」
ひとつ透明なものが頬を伝えば
また、両手で顔を覆って。
そんな彼が、
俯いて、零すものは。
.
潤「っ、すき…なの、うそ…に、ならないで…っ、
……わがまま、いっても…っ、すきって、いわれてるこ…っ、いまでも、うらやましいの…っ、
いたいこと…っされないの、うらやましい…っ、
ずっと、ずっと…、…ぜんぶっ、あいして…ほしか……っ」
.
何がダメだったのかずっと考えて
″いい子″ をずっと目指して
愛してほしいことをずっと我慢して。
そのすべてが剥がれた彼は今、
何よりも美しくて。
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櫻宮 - 大宮さん» 中のお手紙を見てニヤける彼らを想像してさらにニヤけてしまう私。笑姫の想いはきっと彼に届いてると思います。 (2021年2月26日 8時) (
レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 大宮さん» 確かに姫の看病あってこそ。笑私も思わずマスクの下でニヤける。笑 (2021年2月26日 8時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
大宮 - 潤くんが一生懸命作ってくれたお守り、きっとしょうくんをまもってくれるよ！”お約束”ちゃんと守ってね？しょうくん。 (2021年2月24日 14時) (レス) id: a13c7c5f2d (このIDを非表示/違反報告)
大宮 - しょおく〜んっ！治ってよかったよ。姫のおかげだね(^^♪今日はしょうくんのやさしい顔が想像出来ました！私もつられてずっとにやけてます(*'▽') (2021年2月24日 14時) (レス) id: a13c7c5f2d (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 大宮さん» 私も大宮さんと同じです。そしてあわあわなのっ！に繋がる。笑何で姫ちゃんはあんなに可愛いんだろ？笑誰か教えてほしい。笑 (2021年2月22日 8時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽 -otogi-
| 作成日時：2021年1月17日 11時
