770 / それを愛だと知らないで ページ6
side N
「ん……、大丈夫、潤くん…大丈夫だよ」
ヒクヒク肩が動いて
顔を覆ってしまう彼が哀しくて、
独りですべて背負ってた昔のようで哀しくて。
そっと手を取れば
真っ赤な目と濡れた頬。
「潤くん、かずたちは潤くんのことずっと愛してる。
嘘になんてならないよ、何があっても絶対嘘になんてならない。
潤くんがどんなにわがまま言っても、かずたちはそれをわがままなんて思わないよ。
潤くんのこと全部愛してるから、潤くんが期待した人よりずっと、ずっと愛してるから」
名前なんて出したくないし、
初めてすべて嘘だったんだと知った彼の前で、
その人を悪く言いたくもないけれど
でも、囚われてほしくない。
自分が愛されるには条件が必要で
痛みを加えられることも仕方がないなんて
そんな人間だなんて、そう囚われてほしくない。
潤「………………っ、かず…っ」
「うん、大丈夫、好きだよ」
潤「ずっと……、ずっと、あいしてて…っ」
「うん、潤くんのことずっと愛してる、約束する」
回ってこなくなってしまっていた腕が
そっと背中に回される。
潤「……………………がんば、…ったの、」
「うん、」
潤「いっぱい…っ、いっぱい、がまんしたの…っ」
「うん、」
潤「…いたいの、やだった…けどっ、でも…わるいって…おもった、いいこ…なら、いたいの、されないって…っ」
「ううん…、潤くんは悪いことなんてしてないの」
潤「………………っ、なんで…うそ…っ、いいこ…っなら、すきって……いった…っ、」
「うん…、潤くん、」
潤「ど、したら…いたいの、されなかったの…っ？
………ど…したら、……………あいして、くれたの…っ」
どんな苦しい言葉だって聞きたい。
痛みなんて嫌だったと
ずっと愛されたかったと
過去への言葉をやっと零せた彼の心を、
大切にしたい。
「………………潤くん、」
潤「………っ、かず…」
「………………忘れてほしいなんて言わない。
悲しい記憶ほどずっと残るのは知ってる。
ただ…、ただね、知っててほしい。
潤くんを誰より愛してるかずたちが居ること、知ってて？」
潤「………かず、……かず…っ」
肩がじわじわ濡れていく感覚は
彼の心が溶けていくようで。
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櫻宮 - 大宮さん» 中のお手紙を見てニヤける彼らを想像してさらにニヤけてしまう私。笑姫の想いはきっと彼に届いてると思います。 (2021年2月26日 8時) (
レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 大宮さん» 確かに姫の看病あってこそ。笑私も思わずマスクの下でニヤける。笑 (2021年2月26日 8時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
大宮 - 潤くんが一生懸命作ってくれたお守り、きっとしょうくんをまもってくれるよ！”お約束”ちゃんと守ってね？しょうくん。 (2021年2月24日 14時) (レス) id: a13c7c5f2d (このIDを非表示/違反報告)
大宮 - しょおく〜んっ！治ってよかったよ。姫のおかげだね(^^♪今日はしょうくんのやさしい顔が想像出来ました！私もつられてずっとにやけてます(*'▽') (2021年2月24日 14時) (レス) id: a13c7c5f2d (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 大宮さん» 私も大宮さんと同じです。そしてあわあわなのっ！に繋がる。笑何で姫ちゃんはあんなに可愛いんだろ？笑誰か教えてほしい。笑 (2021年2月22日 8時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽 -otogi-
| 作成日時：2021年1月17日 11時
