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第百七十八話 ページ49

御幸side


すぐにコイツのとこに来る癖、治さねぇとなぁ...。

ぼんやり考えながら、綺麗な字が書かれていくAの手元を見ていた。



『...ねぇ、集中出来ないんだけど』



やはり視線を感じて落ち着かないのか、

Aが不機嫌そうに眉を寄せながら、首をこちらに回した。



『何かあった?』


「まぁ、な...」



自信をなくした、なんて言ったら、またかって思われるだろうな。

そう思って言葉を濁す。



貴『どうせまた、自信なくしたとかそういうことでしょ』



ほらな、やっぱり。

俺は否定せず、首元に顔を埋め、抱きしめる力を強くした。



貴『その中に完璧に人をまとめられる人なんていないんだから、

  少しくらい上手くいかなくても気にしなくていいと思うけど』



『まぁ...』とAは言葉を続ける。

頭の上にAの小さな手が乗って、俺の頭を撫でた。



『それでもって言うなら、不満くらいいつでも聞いてあげるから』


「...サンキュ」



いつもツンとしてて、一匹狼みたいな性格してるくせに、こういう時は誰よりも優しい。

こんな彼女、誰にも渡したくねぇ。


俺はそう思って、Aの白い首筋にちゅっと吸い付く。



『ちょっ...何したの』


「んー?Aは俺のっていう証」


『...ぁ』



そう小さく声を漏らすと、何か気付いたようにハッとした。

梅本や夏川辺りに【キスマーク】について教えてもらったのだろう。


俺は綺麗に付いた赤い印に舌を這わせる。

急な刺激に驚いたのか、『んっ...』と可愛い声を出して肩を跳ねさせた。



「可愛い...なぁ、もっと付けていい?」



すると、腹に食い込むAの肘。

思わず「うぐっ!」と腹を押さえると、強制的に部屋を追い出されてしまった。



御「...あー」



俺、いつの間にこんなAを求めるようになったんだ。

けど...。


追い出され際に見えた、耳まで真っ赤なAの顔。

それが初々しくて、俺の心にグサッと刺さった。


正直今すぐにでも襲いに行きたいレベルだけど、

しばらく接近禁止かもなぁ...。


俺は一人苦笑いしながら、自分の部屋に帰った。

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桜餅(プロフ) - 夜さん» 予防接種バッチリなので多分大丈夫!だと信じたい!←これからも頑張ります! (2019年12月15日 1時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 藍こさん» 最近イチャイチャ書けてなかったですからね〜早く文化祭書きたい...試合どこをカットするか毎回悩み所です(^.^; (2019年12月15日 1時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新お疲れ様です楽しみにしてます。お体にお気をつけて頑張ってください (2019年12月15日 0時) (レス) id: ccee2c2824 (このIDを非表示/違反報告)
藍こ(プロフ) - 御幸さんとのいちゃいちゃ!!きゃあ!!ありがとうございます!お疲れ様です^_^ (2019年12月14日 20時) (レス) id: b64ba8aeaf (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» ですね!何事も元気が一番!まぁ風邪引いて学校休みたいって思っちゃう日もあるんですけどね← (2019年12月6日 19時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜餅 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti  
作成日時:2019年11月13日 17時

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