第百六十七話 ページ34
片「...沢村を呼んでこい」
「は、はい!」
貴『(沢村...)』
監督は川上ではなく沢村を呼んだ。
確かに、川上もリリーフ経験が豊富とは言え、流石にこの状況を任せるには荷が重い。
となれば、これまで数々のピンチを乗り越えてきた沢村が適任だろう。
降谷の球は荒れる一方。
そしてついに、監督がタイムを取った。
川上を一目置いている部長は、この交代にそわそわと同様している。
客席も早い継投にざわついているようだ。
貴『...大丈夫ですよ』
部「え?」
私はちらりと部長を見て言った。
貴『立ち上がりが心配ですけど、それがよければ。
幸い秋大で一度も投げていないので、
向こうも沢村がインコースを攻めて来るとしか考えてないでしょうし』
私のその予想は当たり、相手は沢村のアウトコースを打ち損じてくれた。
やはりインコースを意識してくれていたようだ。
戻って来た沢村が妙に静かだと思ったら、息を大きく吸い込み___
沢「うおーしおしおし!!おーしおしおし!!おー___」
倉「るせぇ!!ベンチで大声出すな!!」
いきなり大声で叫び出すので、私は反射的に両耳を塞いだ。
...耳塞いでもうるさい。
その沢村の勢いに乗せられてか、ツーアウトまで追い込まれたものの、
倉持、春市とだんだん打線が繋がって来るようになってきた。
前園の当たるようになって来たし...。
長打はあったものの、沢村も向井に負けじと相手を抑え、
そのまま八回へと持ち込んだ。
ここで取らないと、逆転は厳しい。
それはみんなも重々承知なのだが、それで力が入ってしまい、
早くもツーアウトまで追い込まれてしまった。
しかし、東条がセカンド後方へ打ってくれたおかげで打線が繋がる。
というか、今片手で打ったわね...流石元投手。足腰がしっかりしている。
そこに倉持がツーアウトにも関わらずセーフティーで揺さぶりをかけ、
自慢の駿足で塁に出た。
向こうが送球ミスしてくれなかったら危なかったけど。
しかし向こうは春市を歩かせ、今日当たりのない前園で仕留める気のようだ。
みんなの期待が向けられる中、前園は何とか向井の球に食らいつく。
そして__
カキーン!
全「...!!」
前園の打った球はレフトの頭を超え、フェンス手前に落ちた。
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桜餅(プロフ) - 夜さん» 予防接種バッチリなので多分大丈夫!だと信じたい!←これからも頑張ります! (2019年12月15日 1時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 藍こさん» 最近イチャイチャ書けてなかったですからね〜早く文化祭書きたい...試合どこをカットするか毎回悩み所です(^.^; (2019年12月15日 1時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
夜(プロフ) - 更新お疲れ様です楽しみにしてます。お体にお気をつけて頑張ってください (2019年12月15日 0時) (レス) id: ccee2c2824 (このIDを非表示/違反報告)
藍こ(プロフ) - 御幸さんとのいちゃいちゃ!!きゃあ!!ありがとうございます!お疲れ様です^_^ (2019年12月14日 20時) (レス) id: b64ba8aeaf (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» ですね!何事も元気が一番!まぁ風邪引いて学校休みたいって思っちゃう日もあるんですけどね← (2019年12月6日 19時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜餅 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti
作成日時:2019年11月13日 17時