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第百六十一話 ページ28

前「おい御幸、Aはどうしたんや」


御「ん?」



晩飯を食べていると、キョロキョロしていたゾノが俺の方を見た。



前「ん?じゃないわ!もう食べ終わるっちゅうのに、一向に来んやないかい!」


川「確かに」



ノリも食堂を見回して頷いた。

確かにAがいない。

ゾノや白州が周りに聞くも、全員見ていないと言う。



御「ま、部屋にでもいるんじゃねぇの?」


倉「いいのかよ、そんなんで」


御「......」



いいわけねぇだろ。

けど、何て言えばいいか分かんねぇんだよ。


その後全員が食べ終わったのに、なかなかAが来ない。

流石に遅いと心配したノリが、俺の代わりに部屋に呼びに行った。


かと思いきや、慌てた様子で戻ってきた。



白「ど、どうしたんだよ、そんなに慌てて」



一緒に待っていたメンツも、ノリの様子がおかしいことに気づき、

顔を強張らせた。



川「Aがいないんだよ!荷物は部屋に置いてあったから、

  もしかしたら監督たちのところかもって思って聞きに行ったんだけど、

  こっちには来てないし見てないって...」



その言葉を聞いた瞬間、俺はすぐさま立ち上がり食堂を飛び出した。

部屋に戻って傘を持ち、大雨の中を走り回る。


俺の中で、あの日、独り傷だらけで泣いていたAの姿がフラッシュバックする。

どこだ、どこだA...!


グラウンドにおらず、学校の方にも行ってみた。

けどいない。



御「(くそっ!どこ行ったんだよ...!!)」



焦りと不安が相まって、息が荒くなる。

もう一度グラウンドの方へ行って見ると...。



御「(いたっ...!!)」



肩甲骨くらいまでの黒髪。

俺は走って表情が見えないAの元へ行き、傘をさした。


急に雨が当たらなくなって驚いたのか、Aが顔を上げる。

その顔は雨に濡れているからか、今にも泣きそうで。


それにも関わらず、俺はAに向かって言った。



御「馬鹿かお前!?」

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桜餅(プロフ) - 夜さん» 予防接種バッチリなので多分大丈夫!だと信じたい!←これからも頑張ります! (2019年12月15日 1時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 藍こさん» 最近イチャイチャ書けてなかったですからね〜早く文化祭書きたい...試合どこをカットするか毎回悩み所です(^.^; (2019年12月15日 1時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新お疲れ様です楽しみにしてます。お体にお気をつけて頑張ってください (2019年12月15日 0時) (レス) id: ccee2c2824 (このIDを非表示/違反報告)
藍こ(プロフ) - 御幸さんとのいちゃいちゃ!!きゃあ!!ありがとうございます!お疲れ様です^_^ (2019年12月14日 20時) (レス) id: b64ba8aeaf (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» ですね!何事も元気が一番!まぁ風邪引いて学校休みたいって思っちゃう日もあるんですけどね← (2019年12月6日 19時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜餅 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti  
作成日時:2019年11月13日 17時

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