第百三十九話 ページ2
翌日、千葉尚大との練習試合。
部屋で安静にしていろと言われたので、私はずっと部屋にいた。
私が送った虐待内容のメールについての質問を聞くために、
時々警察から電話がかかってきたので、あまり暇はしなかった。
そして夜になると、御幸と倉持が部屋に来て、試合について話してくれた。
倉「にしても、沢村の調子が悪かったな」
御「あぁ、甘い球が多かった」
インコースの甘い球...ね。
一つの可能性が過ぎったが、まだ二、三試合しかしていないから、根拠はない。
とにかく、明日の試合がどうなるか、だ。
貴『こんな機会そうそうないんだから、申し込んできた薬師に感謝ね』
御「そうだな。いっぱいデータ取らせてもらわねぇと」
倉「おい御幸、そろそろ素振り行くぞ」
チラッと時計を確認した倉持がそう言って腰をあげる。
それで御幸も立ち上がり、「また明日な」と出て行った。
見に行きたかったな、明日。
記録でも見れるが、実戦を見るのとはまた別だ。
部屋の窓からグラウンドは見えないし、そもそも遠すぎる。
...ここまで怪我を恨んだのは、初めてかもしれない。
・
一日が終わるのは本当に早いことで、
薬師戦が終わった夜、また御幸と倉持が部屋に来た。
そこで聞いたのは...。
貴『イップス...沢村が』
【沢村がイップスになった】
昨日の私の可能性は正しかったらしい。
イップスとは、スポーツ障害の一種。
精神的な原因で、自分の思い通りのプレーが出来なくなるのだ。
無論、白河へのデッドボールが原因だろう。
貴『...まぁ、放っておけばいいんじゃない?』
私がそう言った瞬間、倉持が「はぁ!?」と声を上げる。
倉「んなこと言ってられる場合かよ!秋大はもうすぐなんだぞ!」
貴『そうね、だから?』
私の返答に、倉持はさらに顔を歪ませた。
貴『...これまでの沢村を見てれば分かるでしょ。
アイツのメンタルは、イップスなんかで潰れるほど弱くないって』
秋大がもうすぐだってことは、私も分かっている。
だからこそ、沢村一人を構う暇はない。
これまで数々の困難を乗り越えてきた沢村なら、
絶対秋大までに、自力で戻って来るはずだから。
579人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜餅(プロフ) - 夜さん» 予防接種バッチリなので多分大丈夫!だと信じたい!←これからも頑張ります! (2019年12月15日 1時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 藍こさん» 最近イチャイチャ書けてなかったですからね〜早く文化祭書きたい...試合どこをカットするか毎回悩み所です(^.^; (2019年12月15日 1時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
夜(プロフ) - 更新お疲れ様です楽しみにしてます。お体にお気をつけて頑張ってください (2019年12月15日 0時) (レス) id: ccee2c2824 (このIDを非表示/違反報告)
藍こ(プロフ) - 御幸さんとのいちゃいちゃ!!きゃあ!!ありがとうございます!お疲れ様です^_^ (2019年12月14日 20時) (レス) id: b64ba8aeaf (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» ですね!何事も元気が一番!まぁ風邪引いて学校休みたいって思っちゃう日もあるんですけどね← (2019年12月6日 19時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜餅 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti
作成日時:2019年11月13日 17時