″通称″冷酷のマネージャー？【御幸一也】

第七十四話 ページ27

沢「あー！！そこのお前！相川先輩に何してやがる！」



するとそこへ、一年三人組が帰ってきた。

沢村が大声を出したからか、真田の腕がパッと離れた。



真「あーあ、迎え来ちゃったか。まぁメアド登録しといたから、じゃあな」



そう言って、真田は素振りをしている轟親子の元へ歩いて行った。

...は？メアド。


「相川先輩！大丈夫でしたか！？」と詰め寄って来る沢村を避け、スマホを取り出す。

見ると、【真田】の文字が登録者欄に載っている。


アイツ、いつの間に...。


メッセージが来る前に消し、『行くわよ』と三人に声をかけてバスに戻った。



・



倉「遅ーぞお前ら！」


春「す、すいません...」



バスに戻った瞬間、倉持に檄を飛ばされた。

私はそれを無視して、自分の荷物が置いてある後ろの席へ向かう。


すると、後ろにいた沢村が言い返した。



沢「いや、倉持先輩聞いて下さいよ！さっき俺たちが戻ってきた時、

　 相川先輩が薬師のイケメンに絡まれムグゥ！！」



余計な事を言いかけた沢村の口を素早く押さえる。

けど遅かったようで、今度はそれを聞いた人たちに詰め寄られた。



倉「誰だソイツ！」


亮「まさかとは思うけど、こっちの情報漏らしてないよね？」


結「何もされなかったか？」


貴『...』



たったこれだけの事で騒ぐ部員たちにため息が出る。

小湊先輩に関しては信用していなさ過ぎではないだろうか。



貴『ただ話しかけられただけです』


沢「え、でも腕捕まれ...」


貴『沢村は黙ってて』



一言伝え、また余計な事を言いかけた沢村を制して座席に座る。

はぁ、また面倒な相手が増えた。

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