メメール ページ29
日が沈み始めた道を2人で歩く。
『僕の方とは違って閑静な住宅街だね』
と少し大きめな荷物を持った彼が言う。
「私のおばあちゃんが 賑やかな場所が好きじゃないらしくて」
対照的に
小さな鞄しか持っていない私はそう返した。
少し考えた様子で
『ふむ..僕も賑やかなところ、人が多いところが苦手でね』
僕の技術を高める為じゃなかったら、
ここに住んでいたかもしれないね
そう言った彼は辺りを見回している。
しばらくすると、あの黄色い花が見えてくる
私が先に入れば彼も後に続く
『ミモザか...』
と彼は呟く。
重い玄関の扉を開け
「メメール(おばあちゃん) ただいま」
という私の声に続き
『お邪魔します』
今までとは違い 敬語の彼の言葉が続いた。
祖母はエプロンをつけたまま
『いらっしゃい』
と微笑んだ。
「彼は私の友人の 宗 だよ」
「絵を描かせてもらってるの」
そう祖母に紹介すれば
『だから最近ご機嫌なのね』
『どうぞ、上がって』
と また笑を零した。
火を止めるのを忘れた と祖母は台所に戻って行った。
『面白い人だね』
そういう彼に
「変わってるでしょ」
と返した。
危うく、
貴方もだよ と言ってしまうところだった。
私と彼は 食事の匂いに誘われるように
リビングへと入っていったのだった。
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蒼也souya(プロフ) - 天使ちゃんさん» 天使ちゃんさん、はじめまして。感想ありがとうございます。クロワッサン買う場面はわたくしもお気に入りです!ありがとうございます。続きも楽しんでいただけたら嬉しいです! (2023年3月26日 14時) (レス) id: 2dcf8a9402 (このIDを非表示/違反報告)
天使ちゃん - 初めまして!わたしは、宗先輩推しなんですがクロワッサン好きなんですよ!どうでも良いと思うけど推しが好きな食べ物を買うって言う話最高です!では、続き楽しんできます!! (2023年3月26日 14時) (レス) @page26 id: f37909bd7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼也(souya) | 作成日時:2021年5月6日 2時