俺でも日々樹渉になるのは諦める

ごまかしで成功するより堂々と失敗する方がよい ページ46

…きっと子供は、｢なんでお母さん殺したの？｣って聞かれたら｢疲れた、死にたいって言ってたから｣と答えるんだよ。軽々しく言ったら殺られるぞ、気を付けろ。
屠殺ごっこする子供は至って精神病も何もない健康な子供だからね。


★☆★


部長ってものは責任を押し付けられるものだし、｢あんた出来んだろ？ん？出来るよな？部長だもんな？｣って言われるから好きじゃない。

まぁ、出来るよ？友也くんに｢なんでアンタは変な役を俺にやらせるのに自分はやらないんだよ！｣とか言われても｢全部やったことあります｣って答えた。

｢やってないのにやらすな=やってるならいい
というのであれば、女性的な同性愛者や天才科学者(台詞量普段の三倍)でも良いですし。無理であれば、食人鬼の役は簡単ですよ。｣


そう言ったら、北斗にもひきつった顔された。

…あれ、珍しいね。どうしたの、最近疲れてるんじゃないの？太神楽かなんかのドリフェスあったんじゃないの？


北｢今度のドリフェス…新年に夢ﾉ咲学院への来賓の方を観客とした太神楽で隠し芸をするようなんですが、猿回し用の猿はいませんか｣

渉｢……猿回し用の猿、ですか。要るには居ますよ。｣


北｢まさか本当にいるとは…｣
友｢あんた本当に何なんですか…｣



……。ほら。

部長なら持ってんだろ、とか思ってなきゃ言わないよね？そんなこと。いや、ただの学校でもたかが部活の部長なだけの高校生に｢賢い猿いません？お借りさせてくれません？｣とは聞かないけど。


★☆★



渉｢どうします、此方がミスター・ピクルス君と新入り君です。｣


…微笑んでるものの、心中俺は無表情だった。
猿を連れてくる為に電車通学を断念。校内を猿二匹後ろにつれて学院を歩く俺って…何？おんぶして抱っこする俺って…何？
いや、そういうのも｢通行人の方達に驚かれましたよ☆｣で済ました俺だけど。


ス｢ミスター・ピクルス？あははっ、面白い名前〜！俺こっちが良いなぁ、大きくて元気一杯なの！｣

北｢…一応聞くが、その…新入りっていうのは｣

渉｢名前ですよ。｣


真｢な、なんか衝撃的なんだけど。"あの"演劇部の部長さんのネーミングセンス…｣


ねぇ、黙ってよ。ジャンヌ･ダルクをつけたのは確かに俺だよ。
ミスター・ピクルスは違う。店主がつけた。

前までもう一匹いて｢チョコ｣と｢チップ｣と｢クッキー｣だったけど、チョコが死んで違和感でたから、渉が過去に飼ってた犬の名前いれただけだ。俺は悪くない

笑いは相手がいて初めて生まれる｡相手を信用しないと笑えない→←愛の記憶は永遠に消えない

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