真っ当にレールの上を歩いていても余所見は出来ないので正しくても面白くはない ページ34
たとえば、武勇伝を書き綴るとしよう。
『"変人の側にいてこんな奴にはなりたくないなって思ってほしい"
そう思ってたのに、こいつなら大丈夫なのでは、なんていつの間にか思ってしまっていた』
とすれば、俺はなんて見る目がない奴なのかということになる。実際そうだけど。
…でも少しくらい、そういった格好つけをしておかないといけない気がするんだ。
今まで影役ばっかりだった気がするんだよね、追憶したときくらいにしか主人公してた気がない。
今だって、一人寂しく舞台の機材とか小物、大道具の調達してるだけだからね。二回言おう。…一人寂しく。
今回のミステリーステージで、何か変わるだろうか?とか思ってたりするけど…
それでも俺は、
数ある仮面を被る素顔の…一歩手前"だけ"を暴くだけだ。
ゲームなら、渉の救済編をエピローグで終わらすんだろう。エピローグかい泙任覆ったらしく。
それが、今までの彼奴の演劇の終わりって意味になるだろう。
…可哀想な人間だよ。誰がとは言わないけど。
他人の物語を愛し且つ、よく知ってるからこそ、"夢ノ咲学院の物語"じゃあ重要な紹介役だとかサポート役なんだから。
七夕とか喧嘩祭、星夜祭、サーカス…いつも同じテンションでそこまで目立ってないでしょ。
武勇伝くらい、見栄はって嘘を書きたくなるものだろう。
…そうなったら…そうなっちゃったらさぁ、まるで俺はこのシナリオをえがいた人の、代弁者じゃないか。
そうやって、エンドロールで名前だけがハッキリ流れるような人になるから、表舞台に立ったときはせめてでも派手に振る舞いたいんだけど。
ミステリーステージの衣装も着せてもらった…のは気合いが入りすぎてるけど。
適当に変装をしてステージを眺めてれば、舞台上の少年の声が聞こえた。
友「お客さんたちの視線が、期待が、重たくて怖くて……でも嬉しくって
やっぱり俺、夢ノ咲学院に入学して良かったよ」
渉「………」
何も言わず、そいつを見る。
『お客さんたちの視線が、期待が、重たくて怖くて……でも嬉しくって…』
…渉もそうだったんだろう。
幸せそうに笑うそいつの顔と渉の顔が重なって見えてしまい、ぐしゃりと頭をかく。
それが、その言葉が益々俺とお前等と違うって思わせるんだよ。
俺には観客がいないから。
☆
エピローグ…詩歌・小説・演劇などの終わりの部分。
民衆を道具にする為こびるのが手品師→←人物を知れば知るほど真似しにくい。細かいところまで真似しなくてはと思うから。
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詅(プロフ) - 真響さん» ぜひよろしくお願いします!もう本当に貴方様の日々樹渉解釈に尊敬しかなく…!! (2017年12月18日 19時) (レス) id: 1f05f5b54d (このIDを非表示/違反報告)
真響(プロフ) - そう言ってもらえて嬉しいです…!今後、更に暗くなります。怪盗イベでの未だに少年呼びな真白君との話,友人君,店主さんとの関係,北斗君への思いに卒業後の話…"日々宇"が存在する前提での話ですが、それでも良ければ小説に入らないぶんボードで語りましょう…! (2017年12月17日 22時) (レス) id: 5066b17b34 (このIDを非表示/違反報告)
詅(プロフ) - 真響さん» 楽しみにしております!何ならボードとかでもいいのでもう本当に語ってほしいです…!貴方様の日々樹渉解釈に悶えるばかりですので! (2017年12月17日 22時) (レス) id: 1f05f5b54d (このIDを非表示/違反報告)
真響(プロフ) - 詅さん» 恐れ入ります、そんな感じです…。もう本当に、ここで語りたいけども到底250字じゃ足りないので、明日の更新で語らせてもらいます…! (2017年12月17日 21時) (レス) id: 5066b17b34 (このIDを非表示/違反報告)
詅(プロフ) - 読んでいて切なくなりました…。私個人の解釈ではありますが、誰にも気付かれないこと前提で行動していたけれど、それでもやっぱり気付いてほしいと願うのは、日々宇くんの本心なのでしょうかね…?この物語の本筋と解釈が違うのなら申し訳ないです! (2017年12月17日 20時) (レス) id: 1f05f5b54d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真響 x他1人 | 作成日時:2017年11月30日 18時