朔間零が血を嫌う理由【朔間零】

理由4 ページ4

『1、2、3、4、はい、ここでターン


桃李ちゃん遅れてる！弓弦も目線一点に絞って！』



「ぅ〜！Aの鬼！」



いつもなら、鬼じゃないし！って反論するけど今はプロデュース中。

完 全 無 視 。



『英智くん、今のポーズの軸がブレてる！日々樹先輩も、もっと自分を見せて！いつもみたいに！』







＿＿＿＿＿

＿＿＿



『はい、これでプロデュース終了。みんなお疲れ様〜』



「Aちゃん……君は手加減という言葉を知っているかい？」




『知ってるよ？手加減くらい。

でも、手加減したプロデュースを受けてても何も進歩しないよ？』




そう、tricksterが革命を起こした時。



あの時私は何も出来なかった……

英智くんが病み上がりだからって手加減してプロデュースして。


その結果、fineはtricksterに負けた。



それは、とっても悔しい事で。



でも、心のどこかでは嬉しい自分がいる。



おかしいな。私はfineの専属プロデューサーなのに。


なんで、そんな気持ちに？



「＿＿ちゃん、Aちゃん？」



『ふわっ！？英智くん！？！？』




「さっきから呼んでいたのだけど。気づかなかったかい？」



『ごめんね、考え事してて。

私、もう帰るね。それじゃまた明日。』



考えを張り巡らせるけど答えには辿りつけなくて。


代わりにtrTicksterの女神に会いたくなった。



そういえば、女神……山中あんずとはあまり会話をしていない気がする。

クラスも違うしね。



『女神に、会いに行く、か。』

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