Stand by me 【Arashi・Masaki・Aiba】

１３．不思議な縁 ページ13

「だから言ってんじゃん、
別に俺は何もしてないの！」

「俺は信じてたよ」

「リーダーってば！！」



収録後の楽屋。
くっくって肩を震わせる翔ちゃん達をじろりと見たら
わざとらしく咳払いとかしちゃってさぁ。



「あーマジ腹痛てぇ。
つうか無駄に疲れた」

「そうですよ。
本番中も笑いこらえるの必死で」



松潤とニノがげんなり呟く。



「知らないよもう。
みんなが勝手に勘違いして笑ってたんでしょ！」



あーでも。
俺がなんで川に行ったかってことは誰も聞いてこなかった。
そこがみんななりの優しさなんだよねー。


…けどそれでも散々からかわれたし！
みんなに背を向けて着替えてたら、
後ろからリーダーの声がした。



「相葉ちゃん」

「なにー」

「好きなの？ その子のこと」

「へっ？」



予想もしてなかった質問に振り返ると、



「お前、口閉じろって。くーち！」



松潤の苦笑いが飛んできた。



好き？
あの子のことが？
いや…でも正直顔とかうろ覚えだし。
大体ほとんど話してないし。



「それはないと思う…けど…」



でも、そうだ。
一瞬だったけど涙が見えたような気がしたんだっけ。



「けど？」



語尾を拾って翔ちゃんが聞いてきた。



「…ううんなんでもない。
マジでさぁ、ほとんど喋ってないから何の印象もないし、
俺ほんと風呂と服貸しただけだもん」

「アナタあっさり言ってるけど、
その状況相当変ですからね」

「あーうん。そうだった」



へへっと笑って首をすくめると
呆れたような顔でみんなが笑った。



「ま、不思議な縁だったってことだね」

「そうそう」



翔ちゃんのまとめが一瞬だけ胸にひっかかった。

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