8.汚くなった手段 ページ8
[A]
A「ジュダ……ル」
窓からひょろりと入ってきた男は、
ジュダルだった。
シンドバッド「何故ここに…！？
ヤムライハ！結界は……？」
ヤムライハ「これは……破られている…」
ジュダル「あんな小細工俺の手にかかればすぐ解ける。今回はシンドバッド、
お前に用があってきたんだよ。
お前、Aに何をした？
まぁ恐らく心を操る魔法の1種をかけたんだろうが。」
A「えっ………どうゆうこと…シン…？」
ジュダルが来たことで、
シンが何かを中断したお陰で頭痛がなくなった。
もしかして船に乗る前の出来事が覚えてないのや、何故シンドリアに戻ってきたのか目的があやふやなのも…全てシンの仕業…？
シンは黙り込んだままだ。
ジュダル「そんなに煌帝国を潰したいか？
自分の仲間を操ってまで。随分と汚い手を使うようになったな、バカ殿。」
シンドバッド「悪いと思ってる。
だが、平和のためだ。」
A「あ"ぁ"ぁぁっ！！」
シンが何かを仕掛けたのだろう。
急に頭が破裂しそうな痛みに襲われる。
あれ、体が自分のものじゃないような感覚に…
勝手に刀をぬこうとし出す…
ジュダル「A…！！
っち！悪く思うなよ！！」
A「えっ…………うっ!!…………」
首の後ろを叩かれて、
意識が遠のいて体が傾いた。
だけどジュダルが支えてくれたのだけは分かる。
彼の暖かい体温を感じながら意識がなくなった。
[No side]
ジュダルは気絶したAを横抱きにし、
シンドバッドに向き合う。
ジュダル「Aにかけた魔法を解け。」
シンドバッド「…………………」
黙り込んでいるシンドバッドに
ジュダルは舌打ちをし、
窓から絨毯にのってAを連れて帰った。
ジュダルとAがいなくなった
シンドバッドと七海連合が集まってる部屋では…
ヤムライハ「何故Aをゼパルで操っていた事を
私たちに言わなかったのです？」
ジャーファル「いくらなんでも、今回はやりすぎです、シン。Aは私たちの仲間なのに。」
長い沈黙の後、
ようやくシンドバッドは口を開く。
シンドバッド「すまなかった。
でもこうするのが1番犠牲がでないやり方だったんだ…Aには悪い事をしたと思っている。」
ヤムライハ、ジャーファル「………………。」
その後も長い沈黙に包まれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 26人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花月 | 作成日時：2020年10月16日 2時
