11.貫いた刀 ページ11
[A]
ジュダルのボルグの中に入ったお陰で
恐らくゼパルの能力が弱まったんだ。
ポタッ……
はっ!!
ジュダルの腹からの出血が!!
早く止血しないと!
急いで刀を抜いて圧迫しようとしたら、
止められる。
ジュダル「まて……。
先にお前から治す…」
A「何言ってんの!!
止血が先よ!………………っジュダル!?」
急にふらっとジュダルは
私に寄りかかるように倒れかかってきた。
でもすぐに体勢を整えだし、
私の頭に手を置く。
ジュダル「少し痛むが我慢しろ…よ、」
A「っ…………!?」
ジュダルの手が魔法で光だし、
私の脳内で何かが取り除かれてくような感覚が。
『殺せ、殺せ、殺せ、殺せ……ころ……せ……』
あれ、さっきまで聞こえてた
念じられているような言葉が
もう聞こえなくなった。
ジュダルの手のひらの魔法の光も消えた。
ジュダル「これで……解けた…ぜ……っ………」
バタン!!!
A「はっ!!ジュダル!!」
ジュダルは勢いよく床に倒れた。
血を大量に流しながら。
急いで腹を圧迫止血するが、
背中まで貫通させてしまったから
全然止まらない…
A「誰か!!お願い誰かきて!!
ジュダルがぁ……!!ジュダルがっ………うぅっ…」
ジュダルの血だらけの腹を圧迫しながら、
泣きながら必死に助けを呼ぶが、
喉が熱く詰まるような感覚になるくらい
涙が止まらず、声が思うようにでない。
それでも声が
枯れてでも必死に助けを呼んだ。
A「お願い!!誰か!!
ジュダルを助けて……!!お願いだから!!
あ"ぁぁぁ……!!
お願い………ジュダルを……助けて………」
夜の廊下は静かすぎて
人の気配がなかった。
ただ私が泣き叫ぶ声が
静かな廊下に響き渡った。
ジュダルの意識も完全になくなった。
何度名前を呼んでも返事が返ってこない。
もう………ダメなのかな………
白瑛「A!これはどうしたのです?!」
諦めかけてたその時、
白瑛が駆けつけてくれた。
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作者名:花月 | 作成日時:2020年10月16日 2時