【BORUTO】生と死を司る黄泉の里の私は父親を… (ページ2)

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1アヤメside ページ2

あの人が去って少し、

まだまだ寂しくてとても逢いたいと焦がれ、私は縁側で池を見つめていた

池にあの人の顔でも浮かばないかしら？
池から出てきたりしないかしら？

水遁とよばれる忍術を使っていた気がするから
もしかしたら水からひょこっと出てきてくれないかな、なんて馬鹿なことを考えていたの

なぜ私が好きな人と結ばれてはイケないの。
そんなに血が大切なの？

あれは不憫に思った神様が見せてくれた幻想だったのかしら

そう思っていたら寂しさやら悲しさやらで涙が出てきた

ア「最近涙脆くなってきちゃった。ご飯も食べれなくて吐いちゃうし、、ストレスのせいかしら…」

体調不良が続いてアヤメは少し痩せたように見える

夜風に当たりすぎてはまた体調を酷くしてしまうとおもい
そろそろ寝室に帰ろうと廊下へ出た時

侍女があわてて何かを叫びながら走ってきた

侍女「あぁ…！！アヤメ様！アヤメ様！！お逃げ下さい！！！曲者です！早くお逃げ下さい！！」

侍女は私の手を引き地下の隠れ部屋へ連れてきた

ア「まって、曲者って本当なの？？なにも騒ぎも聞こえなかった。トト様とカカ様は…？？」

そう、私の父と母

2人は？まだここに逃げ込んでいないの？

侍女「…お二人は……先程亡くなられました…。」

ア「…！！」

そんな、いくら血継限界が無いとはいえ2人とも相当強いはずなのに…！！

ア「…嘘でしょ？私を脅かそうとしているの？た、誕生日もまだまだ先よ…？？」

どうか、どうか嘘だと言って。

侍女「……アヤメ様、嘘などではございません。私はこの目で見てしまいました、

黄泉の一族の純血をひくのはもう、ただアヤメ様お１人のみ。私にはそのお命を守る使命がございます…。どうか、早くお隠れ下さい！」

ア「…そん、な……」

まるで鈍器で頭を殴られたような感じだった
さっきまで夕餉を一緒に食べていたと言うのに、

半ば放心状態で何も考えれなかった

侍女が私を無理やり押し込もうとしたとき、

彼女は静かに私にもたれかかってきた

ア「…？どうしたの……？」

おかしいと思い俯いていた顔を上げてみると

その侍女にはもう、頭がなかった

ア「ひっ…、！」

あわてて侍女を突き放す
何も音はしなかったのに！どういうこと？！

「ここにいたんだ？探しましたよ。私たちに着いてきてくれますよね。」

音もなく現れたその男は酷く冷たい目をしていて、窓から差し込む月光に照らされ怪しく笑っていたように思う