12枠*騒ぎの元凶は ページ14
騒ぎはホテルの1階、正面口だった。
そこには、パツンパツンのサイズの合っていない服を着た我が主であるシンドバッドがいた。
しかも、取り押さえれている。
怪しいものじゃない!と聴こえるけれど、どうみても怪しいし、完璧変質者である。
申し訳ないが、流石の私でも今の格好は引く。
「いましたね…」
「まったく、何をなさっているんだあの人は…」
マスルールもジャーファルも、声から呆れているのが分かるぐらいだ。
「シン様!今までどこへ行ってらっしゃったのですか?」
シンドバッドは私達に気がつくと、笑顔で悪い悪いなんて言っている。のんきだな……。
絶対反省していないだろう。
ふと、回りを見回すと、先程からこちらの様子を不思議そうに見ている子供達の存在に気がついた。
青い髪をみつあみにした男の子と、マスルールと同じような髪の色、目付きをした女の子。
どうしたのだろうか。
・
「…そうですか…私共の主人がご迷惑をおかけしました」
どうやら、子供達は葉っぱ1枚だったシンドバッドに服を貸してくれたようで。
よく怪しい者だと疑われずにここまで来れたものだ。
「主人の命通り、お2人の宿代はどうぞ私共にお任せくださいね」
男の子は嬉しそうに感謝を言い、女の子はペコペコと頭を下げてくれていた。
ジャーファルはこのままでは恥ずかしい、というようにシンドバッドの格好にツッこんだ。
相変わらず、シンドバッドはへらへらしながら、男の子と女の子に明日の約束をしていた。
ただし、一方的だったけれど。
そのままずるずると引きずられる姿を眺めながら、子供達と別れた。
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夢の番人 - とても面白い話しです!見てて好きだなーって思いました!!これからも頑張ってください!応援してます! (2017年2月23日 21時) (レス) id: 94468bca56 (このIDを非表示/違反報告)
れんげ(プロフ) - あまおうさん» 初めまして!ありがとうございます!そういっていただけると、とても励みになります…!これからも頑張ります! (2017年1月19日 21時) (レス) id: 79895c30ee (このIDを非表示/違反報告)
あまおう - あと、初作品なのに地雷踏んでなかったり、わかりやすくてさすがだと思います!笑 このまま是非更新してください!! (2017年1月18日 19時) (レス) id: 85dee18d4e (このIDを非表示/違反報告)
あまおう - いいですね! 設定がとても好きです! 応援しているので、これからも頑張ってください!! (2017年1月18日 19時) (レス) id: 85dee18d4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れんげ | 作成日時:2017年1月12日 0時