初陣 ページ22
「御用改めである!真選組だァアアアア!!」
土方のお決まりの台詞と共に隊士達は突入した。
俺はいつも通り先陣切って、連中を斬って捨ててる。
ま、敢えていつもとの違いを口にすんならば…俺の隣に戦闘からくりの女が居ることか。
「標的数52名。ご主人様の命により、殲滅します」
「おー。くれぐれも味方は斬るんじゃねーぜ」
「承知しました」
Aは腕から刀を生やすと、それを握って軽く床を蹴った。
その動きは流石戦闘用からくりといったところか、一切の無駄が感じられねェ。
刀を振れば確実に敵の首が落ち、背後から攻撃されようがまるで見えてるみてーに最小限の動きでかわして見せる。
護りの方も大したモンで、他の隊士が斬られそうになればすぐ駆け付けて、敵を斬り捨てるなり攻撃を受け止めるなりして助けてた。
何処までも完璧。
これが奴、対人用絡繰戦闘機"月読"の力か。
実際に戦ってわかっちゃいたが…敵に回すと厄介でも、味方側なら滅茶苦茶心強ェ。
「…話には聞いちゃいたが、滅茶苦茶強ェなあいつ。よくあんなのと戦って死ななかったなお前」
「それは俺自身が一番驚いてまさァ。あいつとバトって五体満足で居られたなんて今でも信じられやせん」
この場は最早Aの独壇場。
鬼神の如き強さっつーのはまさにこんな感じなんだろう。
「ひ、ヒィイイイイ!!」
味方が次々と殺られてく状況に恐れをなしたのか、党首らしき男が情けなく悲鳴上げながら尻尾巻いて逃げ出した。
だがAがそれを見逃す筈もなく。
手から拳銃を出すと、たった一発でそいつを沈めて見せた。
「最後の1名の死亡を確認。ご主人様、殲滅完了しました」
粛清が始まってまだ10分経ったかどうかってとこなのに、この戦場に立ってる敵はもう存在していなかった。
この短時間でAは敵勢力のうち8割以上を1人で始末して見せたのだ。
…こりゃ、マジでとんでもねー玩具拾っちまったかもしんねェ。
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影咲 遥(プロフ) - mihotanakahijikさん» 応援コメントありがとうございます!何気に今作初コメントでテンションが上がっ…ゲフンゲフン。仕事が忙しい関係で更新が滞ることもありますが、少なくとも2日に1回は更新できるようにしたいと思っております。出来る限り頑張りますので長い目で見守ってやって下さい! (2019年9月27日 22時) (レス) id: d73cf733f9 (このIDを非表示/違反報告)
mihotanakahijik(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです…これからも頑張ってください! (2019年9月26日 7時) (レス) id: 3371577f77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2019年9月1日 20時