薄桜鬼〜三番組組長の右腕〜

沖田said ページ33

松本先生から労咳だって申告された｡
別に驚きはしなかった｡
自分の体だし､やっぱりなって感じ｡
松本先生が去った後咲耶ちゃんの名を呼んでみた｡
こういう時きっと山崎君と咲耶ちゃんがいると思ったから｡
山崎君も空気を読んでどこかにいってくれるだろうし｡
物陰から出てきた咲耶ちゃんは僕の隣に座る｡
沖(可愛いなぁ...)
僕は咲耶ちゃんが好き｡
でも咲耶ちゃんは一君が好きで､一君も咲耶ちゃんが好き｡
まぁ2人共気づいていないのか認めようとしてないのかわからないけど｡
僕の入る隙間なんてない｡
そんなのずっど前からわかってた｡
でも､今日だけ許して｡
甘えたいんだ...どうしようもなく｡
沖｢...ごめん､咲耶ちゃん｡ちょっと背中貸してくれない？｣
貴｢いいですよ｡｣
沖｢ありがとう｡｣
背を向けた咲耶ちゃんに頭と手だけをくっつける｡
本当は抱きしめたい｡
でもそれは僕がやることじゃないから...｡
僕が吐いた弱音を咲耶ちゃんは黙って聴いてくれていた｡
ありがとう､僕にはそれが嬉しかった｡


沖｢ありがとう､咲耶ちゃん｡落ち着いた｡｣
貴｢いえ､私はなにも｡｣
立ち上がる僕に咲耶ちゃんも立ち上がる｡
貴｢沖田さん､なにかあればすぐに言って下さい｡｣
沖｢わかってるよ｡｣
貴｢沖田さんは新選組に必要な人です｡これからもずっと｡｣
真剣な表情でそう言った咲耶ちゃん｡
僕は君の言葉にどれだけ救われただろう｡
今日何度目かになるありがとうを咲耶ちゃんに伝えた｡

千 1→←労咳

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