三節 ページ25
瓜生「いや、里奈ちゃんも言ってたけどあのPCにだけデータが入ってるわけじゃない…って事だし」
相楽「じゃあ家ごと燃やしてこいよ」
相楽「フフ…冗談」
相楽「でもそれぐらいの気概であの動画を何とかしようぜって事だよ」
真っ暗な瞳から一転…とは言い難いが笑みを浮かべ瓜生陽介たちの傍を離れた相楽琉偉。
瓜生「いや、そんなに言うならお前がやりゃいいじゃん。」
相楽「あ？…俺がやったら親が悲しむじゃん。お前ん家と違って」
その言葉にここ一体に笑いが巻き起こった。腹を抱えて笑う者、手を口に当てて笑いをこらえている者。最早その話題にすら興味を持っていないもの。
十人十色とはまさにこの事である。
『お前ん家とは違って』
瓜生陽介は嘲笑う彼らの声を聞いて少しだけ顔を逸らした。
向坂俊二も又、気まずそうに瓜生陽介の横顔を見る。その顔には何かを背負っている、辛そうな顔が見えた。
そんなことを考えていたその瞬間。
部室の扉が開いた。
迫田「お〜、どうした？」
部室の扉を開けたのはここの部員、日暮有河と眉村絋一で、部室の中を知った途端に二人は顔を分かりやすく歪ませた。
日暮「いや、『どうした？』って…ここ僕たちの研究会の部室だから」
西野「何？あの監視カメラだらけの教室にいろって言うの？」
あの監視カメラに嫌という程ストレスが溜まっていたのか、それに過剰な反応を示した西野美月。
その事を察してなのかこの部室に気まず様な威圧感のある空気が出来上がった。
眉村「あっ、いや…」
＿＿＿＿＿＿
その夜。九条里奈は旦那、九条連に問いをぶつけていた。
九条「あのね、私やっぱ分かんないの。連がなんでこの選択をしたのか。時間のすれ違いとか環境の変化とか何か、どっかで聞いたことあるような理由ばっか言われても納得できなくて…」
九条「本当の理由は何？」
連「ごめんな。」
九条「いや、あなたはそうやってずっと謝るけど」
連「『ずっと』…。『ずっと』ってことなのかもな」
九条「ん？」
連「ずっとこの日々が続くのが怖くなったのかもしれない」
九条「なんで？」
連「ごめん、そういう気持ちになっちゃったんだ。」
九条里奈の耳には九条連が流す水の音だけが鮮明に聞こえた。
＿＿＿＿
昼、相楽琉偉に言われた言葉を頭の片隅から消す事が出来ず今日、新たなバイトにまた手をつけていた。
瓜生「今日からお願いします」
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龍亜(プロフ) - 何回も読ませて頂いています。何回読んでもとっても面白いです。次の更新待ってます！頑張って下さい！ (4月20日 18時) (
レス) @page11 id: 3f328260d4 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ(プロフ) - るいくんから愛されてる(名前)くん好きです！続きが気になります！更新待ってます！頑張ってください！！！ (11月5日 0時) (レス) id: 02f6ea63a3 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - ゆいちーさん» ありがとう！！これからも頑張ります！！！ (9月29日 8時) (レス) id: bf417ca2b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいちー - 更新嬉しいです！これから先も、頑張ってください！ (9月27日 20時) (レス) id: 04235e7b6e (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 龍亜さん» レス遅くなりました！💦ありがとう！！！楽しんでいってください！！ (9月26日 16時) (レス) id: bf417ca2b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2023年8月7日 3時
