恋愛マンガの主人公になりたかった (ページ20)

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202号室ページ20

嶋佐｢…一花ちゃん｣

嶋佐さんに想いを伝えてから1時間が経った

想いを伝えたあとはずっと酒を飲んでばかりでずーっと無言が続いた。

居酒屋を出て少し歩いて嶋佐さんは足を止めた

｢…はい、！｣

嶋佐｢あれ、…ほんと？｣

｢……私嘘つきじゃないんで｣

嶋佐｢…嬉し｣

ずっと下を向いていた私はこの言葉で驚き嶋佐さんと目を1時間ぶりに合わせた

嶋佐さんは顔が真っ赤になっていて少し笑っていた

｢めっちゃ…好きです、｣

と私は勇気をだして言ってみた。

嶋佐｢…行こっか｣

と私の手を握りホテル街に進んだ

私は彼女じゃなくてセフレになっちゃうんだ。

わがまま言っちゃうと嶋佐さんの彼女になりたかった

202号室。ラブリーサマーちゃんを思い出す

部屋に入った途端ベッドに押し倒された

｢嶋佐さん、Aは…？｣

嶋佐｢一花ちゃんは？逆にいいの、？｣

｢え？｣

嶋佐｢親友なんでしょ？｣

親友。今思えば高校時代からずっと一緒にいるなぁ

でも今は全く関係ないでしょ
Aは嶋佐さんのことなんか好きにならない、…きっと

｢Aは今頃国崎さんと一緒に居るよ、きっと｣

嶋佐｢そうなんだ。｣

全く興味がなさそうな感じが好き。

嶋佐さんが私の首にキスをしようとした時

私の身体を触る嶋佐さんの手が止まった

｢…嶋佐さん？｣

嶋佐｢ごめん、一花ちゃん。やっぱり俺Aちゃんのこと気になってるとかじゃなくて完全に惚れちゃった。｣

あー。まただ。またこのパターン

もう見飽きたよ

｢…そっか。笑
Aのところ行ってこれば！あの人もう残業終わってると思うし｣

嶋佐｢うん。そうする｣

嶋佐さんは私から離れて1万円を置いていき
部屋から出てった

私は知らない間に涙を流していた

私ほんとに嶋佐さんのこと死ぬほど好きじゃんか。

好きな人に好きな人が居るって何回も体験してきたことだけど今回の恋は特に私の心臓を苦しめた

｢バッカみたい。｣

私はそう一言呟いてニューヨークが出ているコント番組を
つけた