368) 夜のデート1 (You side) ページ18
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言われた通り、ユノの部屋の中で待つこと20分。
なかなかユノが帰ってこない。
もしかして、キム警部さんと揉めてるんじゃないかと思って玄関で靴を履いていると、ピッ カチャと扉が開いた。
A「ユノ!」
ユノ「どうした?どこか行くのか?」
何事も無かったようにいつも通りのユノの笑顔だった。
A「遅いから…大丈夫かと思って…」
ユノ「大丈夫だよ。ちょっと世間話してただけ。ただいま。」
A「お、おかえりなさい!」
まだ靴も脱いでないユノにギュッと抱き締められた。
ユノ「似合ってる…」
A「え?」
ユノ「髪…美容院行ってたんだな。」
A「あ、うん。」
ユノ「凄く似合ってる。可愛いよ。」
自分の髪の事なんてすっかり忘れてた。この騒ぎのせいで。
A「久しぶりに知り合いのいる美容院に行ったら、色々とやってくれて…
変じゃない?」
ユノ「変どころかそのまま連れ出して自慢したいくらいだよ。」
そのまま食事に行こうと言うユノを、せめて着替えさせてと説き伏せて、一旦自宅に戻りたいと頼んだ。
なんだか他の人に捕まれた服を着ているのが嫌だったから。
じゃあ俺も!ってユノはスーツからラフなジーンズに着替えた。
どんな服でも完璧に着こなしちゃうユノって本当に凄いと思う。
本人は無自覚っぽいけど。
ユノ「Aの家寄ったら連れていきたい所があるんだ。いいかな?」
飲めなくなるからって車を置いて、タクシーを拾うと私のマンションへ寄った。
A「5分だけ待ってて!」
ユノをタクシーに残してエレベーターで駆け上がる。
迷ってる暇はないから、お気に入りのワンピースに、滅多に履かないパステルカラーのパンプスを合わせた。
A「お待たせしました。」
タクシーに戻るとユノは何処かへ電話しているようだった。
ユノ「はい。これから行きます。じゃ、10分後に。」
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作者名:mari | 作成日時:2020年3月8日 14時