喰種 32 ページ37
貴方side
絢 「タタラ、さん.........」
______絢都の、慎重で静かな声。
尊敬の意に紛れ、その者の強さに対する畏怖も隠れている気がしたのは、私だけだろうか。
そして、その “タタラ"という人は、絢都から私へ 視線をゆっくりと巡らせた。
全身を上から下まで じっくりと舐められるように見られ、何とも言えない気持ち悪さが身体を襲う。
あまりの嫌悪感に目を背け、思わず身をよじるとはたり、と絢都と目が合った。
貴 (............え)
その時の絢都の瞳は_________
貴 (なに、これ.....)
............何と言い表せば 良いのだろうか。
その時の絢都の瞳は、
心配するような、しかし 強い敵意を込めているような。
............その敵意は、私に向けたものか、“タタラ"に向けたものなのか。
___はたまた、違う誰かに向けたものなのか。
今の私には予測すら する事が出来なかったが、彼の瞳は、私の胸を深く抉るような 強い感情がこもっていた。
*
“タタラ"さんと呼ばれた人物は、私を観察し終えたのか、ふいと目を逸らして 口を開いた。
タ 「____霧島、そいつが時雨Aか?」
............重い、重い声。
この敵に囲まれた状況で彼のような重い声を聴くと、
どうしても_________
貴 (_____希望が、無くなっていく.......)
ずしり、と心にのしかかる大きな圧迫感。
息が上手く吸えなくなるような、嫌な緊張感。
貴 (この人、嫌だ。)
この人に、捕まりたくは無い。
この人に捕まるくらいなら_________
*
貴 「絢都、ごめん。」
私は一瞬 目を瞑り、絢都の髪をそっと撫でた。
絢 「............っは?」
絢都は、ぽかんとした表情で私を見つめる。
私は、そんな絢都を見つめ返して静かに微笑んだ。
貴 (ごめんね。私.......)
............アオギリには行けないや。
_____そう心の中で絢都に伝えると同時に、
勢いよく赫子を出す。
絢 「ッ!?」
二対一という、絶望的な状況からの脱出。
普通なら思いつかないし、実行しようとも思わないはずだ。
貴 (でも、私。)
貴 「普通じゃないから!!」
___あんていくで教わった諦めない気持ちが、
私にはあるから。
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雪 - 続きが気になる...!更新待ってます(*´∀`*)あと、応援してます♪ (2014年12月27日 0時) (レス) id: 29e8cf317e (このIDを非表示/違反報告)
こっくり - 数学めんどくさいですよねーw私も破壊的でした(´・ω・`)あとロストワンの号哭ですよねww (2014年11月24日 11時) (レス) id: d9cdb37fc7 (このIDを非表示/違反報告)
あんな@黒兎(クロト)(プロフ) - 星衣さん» はあ!?だれかいけめんだよ! (2014年10月22日 20時) (レス) id: 8a07671cb3 (このIDを非表示/違反報告)
凛雨蜜柑(プロフ) - OK(`・∀・´)dじゃここでめっちゃ話すわwwww膝はサポーター&湿布を毎日wwそしてテスト数学と社会が40点代\(^p^)/ (2014年10月20日 17時) (レス) id: 2f426c000f (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 私もテスト壊滅的ですよ?地理なんて絶対30点以下取りますから習ってるはずの英語も満点なんて取れそうにないし… (2014年10月20日 6時) (レス) id: 501caf2dfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星衣 | 作成日時:2014年7月24日 9時