喰種 19 ページ22
貴方side
桃 「うん、美味しい。」
そう言って、ふわりと微笑むさつき。
湯気の立ち上るカップを両手で包み込むように持ち、柔らかな笑顔を浮かべていた。
貴 「それは良かった。」
私もそっと微笑み返して、さつきの向かいの席に腰掛ける。
_________そして、
貴 「さつき。
..............青峰達からの傷は?」
ただ率直に、真っ直ぐに、
..............傷に触れた。
その傷は、
心についたものなのか。
体についたものなのか。
貴 (.........否。)
どちらかなんて、問うまでも無く。
貴 (どちらも、だ。)
さつきは青峰達に、
心にも体にも、癒える事の無い傷を負わされた。
_____今まで仲良くしてきた
_____今まで優しくされてきた
貴 (そんなの。)
そんなもの、考えたくもない。
*
さつきは、未だに青白い頬を無理矢理笑わせて、か細い声を出した。
桃 「もう、大丈夫。大丈夫だよ。」
そう言って、コーヒーの入っているカップに視線を落とすさつき。
強く握り締められたさつきの両手は微かに震えていて。
私の中では、キセキ達への怒りがさらに膨れ上がっていた。
*
貴 (_______嘘つけ、さつき。)
本当は、痛いくせに。
どうしようもなく痛くて、泣きそうで、辛いくせに。
貴 「嘘はいけないよ、さつき。」
自分の事を棚に上げて、私はさつきの額を軽くはじいた。
いわゆる、“デコピン"というやつである。
貴 「全く。
..............私にくらい嘘つかずに、本当の事を言ってみなさい。」
はぁ、とわざとらしくため息をついて茶化しながら、さつきを促す。
..............心の中では、さつきに謝りながら。
*
桃 「本当は、ね。」
さつきが、震える声で語り出す。
今にも消えそうな声で、そっと、そっと。
桃 「まだ、大ちゃん達と仲直り出来るかもしれないって気がしていたの。」
じわり、じわり。
綺麗な瞳に、涙が滲んでいく。
桃 「大ちゃん達は、Aの事を知らないだけだって.....」
桃 「まだきっと、希望があるんじゃないかって、思ってた........!!」
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雪 - 続きが気になる...!更新待ってます(*´∀`*)あと、応援してます♪ (2014年12月27日 0時) (レス) id: 29e8cf317e (このIDを非表示/違反報告)
こっくり - 数学めんどくさいですよねーw私も破壊的でした(´・ω・`)あとロストワンの号哭ですよねww (2014年11月24日 11時) (レス) id: d9cdb37fc7 (このIDを非表示/違反報告)
あんな@黒兎(クロト)(プロフ) - 星衣さん» はあ!?だれかいけめんだよ! (2014年10月22日 20時) (レス) id: 8a07671cb3 (このIDを非表示/違反報告)
凛雨蜜柑(プロフ) - OK(`・∀・´)dじゃここでめっちゃ話すわwwww膝はサポーター&湿布を毎日wwそしてテスト数学と社会が40点代\(^p^)/ (2014年10月20日 17時) (レス) id: 2f426c000f (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 私もテスト壊滅的ですよ?地理なんて絶対30点以下取りますから習ってるはずの英語も満点なんて取れそうにないし… (2014年10月20日 6時) (レス) id: 501caf2dfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星衣 | 作成日時:2014年7月24日 9時