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Aside
─リヴァイ、俺の好きな色はな、赤なんだ
──はぁ? なんでいきなり
──あ、いやー、特に理由はないんだ
──はぁ、で? なんで赤が好きなんだ?
──あのさ、地上では稀に、真っ赤な夕焼けが見えるんだ、俺はその夕焼けの色が好きでな
──だから好きなのか?
──うん、でも、全ての赤が好きな訳じゃないんだ
──は? 意味わかんね
──あー、簡単に言うなら、俺は薔薇の赤が好き、でも血の赤は好きじゃないんだ
─はっ、おかしな兄さんだ
──うるせー
どうして、こんな時に思い出す……?
あぁ、そうか……リヴァイの腹から真っ赤な真っ赤な血が流れてるからだ
貴「リ……ヴァ」
リ「カハッ……ぁぅ」
リヴァイは、自分の腹部から流れ出る血を止めようと抑えるが、逆効果で、血は流れ出続ける
リヴァイの顔がサーと青くなる
ハンジも、エルヴィンも、ミケも、この場に居る全員(憲兵除く)が顔面蒼白にし、リヴァイを見つめていた
リ「ぅ、ぐっ、ゴフッ」
リヴァイの足元に、真っ赤なスライム状の血が落ちた
貴「ぁ、ああ」
腹部を抑えながら、ヨロヨロと俺に近づいてくるリヴァイ
リ「ど、しよ……っA、ぁゔ、血、がぁっ……止まらなっ……」
それを最後に、リヴァイは鎖で繋がれた俺の前に倒れた
誰も声を発しない中、俺の小さな声と鎖の音が静かな審議室に響く
貴「ぁ、リヴァイ……? お、い大丈夫か……?」
ふと、大理石の床に広がる赤い水たまり
リヴァイの腹部から出ているそれは、俺の顔を反射し、鏡の役割を果たしている
ドクン……
何か、ドス黒いものが、俺の中で疼く
貴「っぐ、ぅぁあ”っ、うぉあああ!!!」
鎖を無理矢理引きちぎり、倒れているリヴァイを抱きかかえた
体が……冷たくなってる
ドクン……
──ニクイ……
リヴァイヲキヅツケタヤツラガニクイ……
貴「……リヴァイ」
声を掛けても、反応が無い
だが、リヴァイの目だけはAを見つめていた
リ「っ、……ぁ、ハァッ……////////」
そのAを見つめるリヴァイの顔は、何故か赤く、口からは血が流れて、目からは涙が流れていた
リ「カハッ……っ、Aっ、兄さぁ……」
リヴァイは、自分の血で汚れた右手を動かし、Aの頬に触れようとしたが……その右手は床に落ち、涙が流れる目は閉じられ、……それからピクリとも動く事はなかった
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ひびき(プロフ) - a@ris猫さん» アンケートご協力、ありがとうございます! (2014年11月8日 22時) (レス) id: 2432ca274a (このIDを非表示/違反報告)
a@ris猫 - 私は1を希望します!これからどうなるのか楽しみにしています^ ^ (2014年11月8日 22時) (レス) id: 1d23b62f29 (このIDを非表示/違反報告)
ひびき(プロフ) - レインさん» アンケートにご協力くださり、ありがとうございます! (2014年11月8日 21時) (レス) id: 2432ca274a (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 私は2のオリジナルストーリーです! (2014年11月8日 18時) (レス) id: 21f58782bd (このIDを非表示/違反報告)
ひびき(プロフ) - はい!了解です! (2014年11月3日 10時) (レス) id: 93fa526e01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緋美季 | 作成日時:2014年10月21日 21時