31.本当の気持ちは ページ31
黎斗に裏切りが露呈した心の苦しみと、グラファイトの言葉に、またAの心は出口の無い暗闇を漂う。
それでもグラファイトの身体の下で身を捩り彼の背中に腕を回して堕ちていく。
グラファイト「ゲンムを愛していると言え」
A「私はクロノスのバグスターよ。裏切るなんて出来ない」
グラファイト「じゃあ認めろ。お前はゲンムが好きなんだろう？」
そう言ってグラファイトはAの首筋に唇を這わせ耳元で囁く。
もう何度も絶頂に押し上げられていたAの体と黎斗に正体が知られ苦しむ心は、堪えきれず本当の気持ちを吐露してしまう。
A「ええ、ゲンムの事が好きよ、、愛してた。でも私はクロノスのバグスターだから、、、」
Aのその言葉に顔を上げたグラファイトはAの顔を見下ろして優しく微笑んだ。
Aの顔は泣いていた。
ポロポロと涙を流し、悲しく切ない胸の内をその顔に浮かべ、初めて自分の感情のままを素直に口にした事に戸惑っている様にも見えた。
グラファイトは優しくAに口付けると身体を重ね抱きしめた。
グラファイト「やっと素直になったな」
吐き出してしまった自分の本心に何故グラファイトが微笑むのか。
他の男を愛していると言わせながら女を抱いて何が面白いのだろう。
A「私にゲンムを愛していると言わせて何が嬉しいの？」
グラファイト「言っただろう？俺は素直なお前が見たいだけだ」
A「おかしな人ね」
グラファイト「そんな俺と何度も寝てるお前もおかしな女だ」
また甘く唇が重なってグラファイトの温もりに溶けていく。
A「貴方のこと、大嫌いよ」
グラファイト「それだけはいつも素直に言うのだな」
またいつもの様にグラファイトは口の端で笑った。
グラファイトを嫌いな理由。
それは最初から変わらない。
いつもその深い龍の瞳で本当の気持ちを真っ直ぐに言い当てるからだ。
そして、大嫌いなこの男と離れられない理由。
これは最近、やっと気が付いたこと。
心の奥底に隠さなければならないAの本当の気持ちを、グラファイトだけは知ってくれているからだ。
黎斗を愛する気持ちを自分さえ素直に受け入れられなくて苦しかった。
でも本当は、その気持ちを押し殺さなくても良いと誰かに言って欲しかった。
真正面から言い当てられ、苛立ちもしたけれど、素直になれとAの本心を認めてくれていたのはグラファイトだけだった。
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大崎舞子(プロフ) - kojiさん» 最後までお読みいただきありがとうございます！大好きだなんて、、うれしいです！！大人セクシー路線の黎斗とグラファイト、お楽しみいただけて良かったです！ (2018年6月12日 21時) (
レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - Hyuiさん» 皆さんにご理解頂けるか謎過ぎたグラファイトとの関係ですが、ホッとしました！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - moon791さん» いつもコメントありがとうございます！とても励みになりました^_^書けば書くほどグラファイトを好きになって大変でした爆 またどうぞよろしくお願いします！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - 双羅さん» 最後までお読みいただきありがとうございました！こんな夢主ちゃんを受け入れてもらえるかちょっと不安だったのですが、ありがとうございます！貴利矢も大好きなので頑張ってみます！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
koji(プロフ) - お疲れ様でした！相変わらずの素敵な神とグラファイトにやられます。いつも楽しみで仕方ないです！大好きです！爆 又楽しみにしてます！ (2018年6月12日 20時) (レス) id: 91fefba221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おおさきまいこ | 作成日時：2018年5月17日 17時
