21.愛しい気持ち ページ21
Aが薄暗いアジトに行くと黎斗は居なかった。
PCの明かりだけで怪しく光り、剥き出しの配線や壁に貼られた仮面ライダーのデータ。
床に落ちて居たピックをAが拾い上げた時、ガチャリとドアが開き黎斗が帰ってきた。
息が上がり、口の端から血が流れ、服はボロボロで身体は傷ついて歩くのがやっとの様だ。
A「社長！」
慌てて黎斗を支える様に肩をかすが、その顔はまた狂気に歪み笑っていた。
黎斗「もう少しだ、、！もう少し死のデータが蓄積されればレベルXに到達する！！」
やっぱりこの男は狂ってる。
自分の身体をこうまでして究極のゲームを作りたいだなんて。
A「でもこんな事を繰り返していては社長の身体が持ちません」
Aはフラつきながらも高笑いをする黎斗をソファに運ぶが長身の黎斗に身を預けられると支え切れず、そのまま黎斗と共に腰を下ろした。
黎斗「ガシャットの副作用でどの道私の身体は長くは持たない。その前にレベルXに到達しなければ！」
怪我の苦痛と狂った計画に顔を歪めていた黎斗がふっと表情を緩めると、脱力したようにAに身体を委ねて膝に頭を預けた。
A「社長？」
黎斗「少し疲れた、、少しこのままで居させてくれ」
A「はい、社長」
流石に人間の身体で何度も致死ダメージを受ければ疲労は蓄積する。しかもガシャットの副作用も少なからずあるはずだ。
普段、他人には疲れた顔など見せない黎斗が自分にはその顔を見せてくれる。
黎斗とそういう関係になってから、今まで見たことのなかった黎斗の一面をよく目にするようになった。
安堵した顔、素直に喜ぶ顔、甘えた様な顔、、、どれもゲームマスターとして自分の才能に取り憑かれて陶酔した狂気の顔からはかけ離れ、そんな顔を自分だけに見せる黎斗にAはどんどん心を奪われて行く。
自分が誰かの特別だと言うことがAの無感情だった気持ちの奥を刺激した。
そして愛されていると言う事実が、誰にだか分からない優越感に似た喜びをもたらす。
自分だけに心を開いてくれる黎斗を愛おしく感じる。
自分の膝に顔を持たせて眠る黎斗の前髪をそっと撫ぜて、その下にある美しい顔に触れると言い知れぬ愛しさで心が満たされる。
黎斗の寝顔に癒された気がしてAは微笑んだ。
「なんだ、お前達、そういう関係かよ」
急に現れたパラドに自分の笑顔を見られてしまった事に苛立ち、Aはキッと彼を睨んだ。
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大崎舞子(プロフ) - kojiさん» 最後までお読みいただきありがとうございます！大好きだなんて、、うれしいです！！大人セクシー路線の黎斗とグラファイト、お楽しみいただけて良かったです！ (2018年6月12日 21時) (
レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - Hyuiさん» 皆さんにご理解頂けるか謎過ぎたグラファイトとの関係ですが、ホッとしました！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - moon791さん» いつもコメントありがとうございます！とても励みになりました^_^書けば書くほどグラファイトを好きになって大変でした爆 またどうぞよろしくお願いします！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - 双羅さん» 最後までお読みいただきありがとうございました！こんな夢主ちゃんを受け入れてもらえるかちょっと不安だったのですが、ありがとうございます！貴利矢も大好きなので頑張ってみます！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
koji(プロフ) - お疲れ様でした！相変わらずの素敵な神とグラファイトにやられます。いつも楽しみで仕方ないです！大好きです！爆 又楽しみにしてます！ (2018年6月12日 20時) (レス) id: 91fefba221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おおさきまいこ | 作成日時：2018年5月17日 17時
