6人目の天才 (ページ12)

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とある部屋。

日々樹渉と逆先夏目がいて、先に渉が部屋を出た。

エタノールの上の丸底フラスコの中にはピンク色の怪しい液体がある。

細かい粉をサラサラと入れ、アブラカタブラと唱える。

一瞬桃色に発光して、再び光を失った。

と、再び入り口の電気がつく。

夏目｢? 師匠?｣

彼のいう“師匠”は渉のことである。

しかし、そこから入ってきたのは渉ではなかった。

?｢……………え、あぁっ!? 人が!?｣

夏目｢何だい、君。どこからこの秘密の部屋に入ったのかな?｣

つむぎだった。

つむぎ｢あぁ、名前は秘密の部屋であってたんですね｣

夏目｢うん。僕がそう勝手に呼んでるだけだよ。青葉つむぎ先輩｣

つむぎ｢え? 何で俺の名前を｣

夏目｢褒めてあげよう。いい子だね。
そんな風に奴隷のように尽くさなくても、
みんな君のことが大好きだよ｣

人差し指で一回星を描き、その光を手に宿したまま指を鳴らす。

するとその波動のようなものがつむぎを襲う……………

つむぎ｢……………いやぁ、照れちゃいます。
俺も少しは有名になったんですかねぇ。
近頃アイドルの仕事も頑張ってますし!｣

夏目｢あれ、魔法が通じてないのかな(汗)。
僕もまだまだ修行が足りないね。師匠に怒られちゃうな｣

何の変化もないつむぎを見て、夏目はそう言った。