エピソード189+次回予告 ページ50
――『力を振りかざすだけで、何かを解決できるとお思いですの?』
(そういえば……)
思い出す。初めてこの人と対峙した時、兄が言われていた言葉。
「あ……」
(だから、なの――?)
あの兄がふざける頻度が減ったのは、蝶凌さんに会ってからだ。
今回、私の補佐に徹していたお兄ちゃんは、決して金属器に頼ることは一度もせず。
逆転送の瞬間だって、落ち着いて自分のなすべき仕事をこなしていた。
蝶「うふふ。あの皇子様も、あなたと同じ煌帝国の皇族ですものねぇ。短気以外にも己がどうふるまうべきか、状況に応じて判断が可能な方だったようね?」
「……兄は。煌帝国第三皇子、練紅覇は……本来、周りの空気を感じ取る力に長けております」
そうだ。
だから、私に意地悪をしてきたんだ。――私の心が悲しみで、闇に底へと沈みこまないように。
……九年前から。
今なら、あの兄がふざけてきた理由が……。
(わかった気がするよ、紅玉お姉ちゃん)
私はここにいない、大切な義姉を思い出す。
「今日、兄が見せた機転こそ、本来の兄の力です」
私は、自信に満ちた微笑みを蝶凌さんに向けた。
【To be continued】
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【御礼+お報せ】1/31
A様。ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
炎兄〜シリーズ、よんに入ってから更に、亀更新となりましたが、お付き合いくださり感謝いたします。
そして、この頁で紅覇様の気持ち……直に核心に触れきれなくてすみません。。
自分の趣味に走った会話シーンを繰り広げた結果です。
次頁(『ご』)ではちゃんと、紅覇様とお話しますので、どうか、このままお付き合いください。
……そうなると。自動的にバルバッド入りは「ろく」からになります。……すみません。。。
================<次回予告>====================
「あなたも、皇子様も……己より大切なものがあるようね」
――北東郡の主には筒抜けだった。
「誰かを守るためにと掲げた理想が、『理想を守る人』を作っては本末転倒ですもの」
――私達兄弟が何を目指しているのか。
「男女間の関係についてまで、口出しするような野暮はしないわぁ」
――でも。
北東郡の主にはさらに別のことも見えていた。
それは……A自身が気づかずにいた紅覇の本音。
はじめて、それを聞いたAが想うのは――?
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一花(プロフ) - キャンディさん» コメント有難うございます。亀更新の上、返信まで遅くなり、申し訳ありません(汗) 面白いと言ってくださり嬉しいです。この作品は、連載作品の中で恐らく一番、趣味全開で書いてます。更新頻度が都合で減ってますが、宜しければ今後もお付き合い下さると幸せです! (2014年10月5日 13時) (レス) id: efaaeba1ca (このIDを非表示/違反報告)
キャンディ - とても面白い話ですね!!楽しく読ましてもらっています。これからも更新頑張ってください!応援しています!! (2014年9月23日 14時) (レス) id: 5d912ff5a3 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - グーミリアさん» ありがとうございます! なんだか、書いていると話の堂々巡りをしている気もしますが(汗) 楽しんでいただけるように、お話も少しずつ、前に進めますので、これからも宜しくお願い致します!(^-^) (2014年9月14日 18時) (レス) id: efaaeba1ca (このIDを非表示/違反報告)
グーミリア - はい!とっても楽しみにしています! (2014年9月11日 21時) (レス) id: 9d3eb75538 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - グーミリアさん» コメント有難うございます! 作品を良いと仰ってくださり、感謝します。そして……更新滞っていてすみません(滝汗) オフの諸事情で、更新頻度が減ってますが、途中放棄はしませんので! 今までより、頻度はぐっと下がりますが続けますので、よろしくお願いします! (2014年8月31日 12時) (レス) id: efaaeba1ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:一花 | 作成日時:2014年7月25日 20時