白髪の少女は、かつての『キセキの世代の純白の瞳』で、バスケを辞めたそうです 高校編

第49話 ページ10

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黒「今度の練習試合、その…演技は一応まだ続けるんですか？」



「…………う…」



「……すぐ、ばれるのも……アレだし……まだ…ちょっと演技する…かも」




黒「そうなんですか。」




黒「…にしても演技がどうしてあのキャラなんですか？」



「………うっ……」




戸惑う。とにかく戸惑う。




痛いところを突いてくるものだから…



「……え、ええと……特に…意味……は…な、い……………けど…」




黒「けど？」





「…あんな風に…キッパリ物を言えたら………かっこいい…かなって……」





恥ずかしい………





黒「…なるほど。可愛らしい考えですね。」






「！！！」






恥ずかしい…っ！！





「……うぅう……」




黒「すみません、ちょっとからかってみたくて。いいと思いますよ。」





「…………ぐ…」




ぴーーーっと私は帰る。






黒「あっ……」






恥ずかし過ぎて逃げ出しただけ。






マジバを通りすぎて、



信号を右折して、






また複雑な道を通り抜けて、








私の家がある。







隣は黄瀬くんのお家。









寂しくなったなんて、






怯えはじめた今更、









口が裂けても言えないのにね。




「………未来が消えて、全てを辞めて、それでもまだ、心がむず痒い。」








「ハッキリしないから、余計苦しくさせるんだよね………」







ダメダメ…




頑張らなきゃ。






何もなくても






何かやれば、





何か出てくる。






一歩踏み出さないといけないこと、









もう気づいているのなら。

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