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むしゃくしゃすんな。
自分が自分で嫌になる。
学院で普通に高校生してる零が、気に触って仕方ないんだ。
俺は見れないのに。
なんでそんなであったばっかりの後輩に。
さっぱりアイドル活動しなくなった俺にはあの笑顔見せてくれないのは当然か。
出会った頃は、友達にする笑顔見せてくれたのに。
今の俺たちの関係ってなんだ。
言っていいのか聞いたけれど。
恋人なんて言えないだろ。
やる以外、何が変わったんだ？
零が何を考えてるかなんて昔からわからない。
でも別に女のように扱われたいわけでもない。
特別扱いは嫌なわけじゃない。
あの輪に混ざれない自分にムカつく。
情けない。
やる気なく芸能活動をしているのがツケに回ってきている気がする。
はぁ。
昔から歌は苦手だ。
人に合わせて踊るのも。
後輩に気を使うのも。
指導をするのも。
先輩面するのも。
ずっと嫌だったものが、同級生が卒業して格好つけるのが面倒になってしまった。
どうせ卒業したところで自分はアイドルなんかにはならない。
でも。
俺はおじいちゃんみたいな意味不明な話し方をする今の零の後輩たちに向けるあの笑顔をそばで見てみたいんだ。
昔みたいなピリピリがなくなってあんなに柔らかくて笑うようになったんだなお前。
俺の前では獣みたいでさ。
朔間先輩って感じじゃないじゃん。
「なぁ零、この一年名前なんて……っん」
「それ今話さないとダメ？」
話をしたくても、会話をする時間が全然なくて。
お前はいつも俺の服に手をかける。
零のことばかり考えたくない。
女みたいだ。
こんな恋愛でクズクズするタイプだったって自分を信じたくない。
明日の放課後、教室で待っていて欲しいと零からラインが来た。
「わかった。」
散々迷って1時間も返信を考えたのに。
送った言葉はいつも通りだった。
「俺の上、乗って。」
いい笑顔。楽しそう。
柔らかくないギラギラしたやつ。
興奮してるね。
俺なんか胸もない声も低い、ただの男の身体に反応してくれるだけで嬉しいんだけどさ。
机の上に座った零は俺の腕を引いた。
乗りづらい。
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りぃ - このお話、前編からずっと応援してます！文章とかもすごく綺麗で大好きです！！更新楽しみに待ってます！ (2020年6月18日 0時) (
レス) id: 11355edf2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eit | 作成日時：2020年5月4日 3時
