赤○くんは、王子様で【赤/司征十郎】 (ページ13)

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◇昨日とは違う3 ページ13

学校。

赤○に、一緒に行こうと言われたけど、赤○と一緒に歩いている姿を見られたら絶対目立つから別々に行った。

昨日まではただのクラスメイトだった、赤○。

…昨日から、婚約者で…………夢でも見ているんじゃないか…

そして昼休み。私は赤○が作ってくれたお弁当とコーヒー牛乳を買って乙女ゲームをしていた。

赤○が作ってくれたお弁当はものすごく綺麗だった。卵焼き、ウインナー(しかもたこさん)、りんご(しかもうさぎさん)、トマト…

…下手したら母よりもうまい。

味もとても美味しかった。

「A！一緒に食べよ！」

友達がばんっ！と背中を叩いた。

「…痛いよ…」

「ごめんごめん！いや～カレシといい感じでね♡」

どうやら自慢話らしいぞ！！！(怒)

そのあと友達はずっとカレシ自慢をしていた。

アクセサリー買ってくれた～とか、カラオケ行って楽しかった～とか。

なんだかちょっと羨ましくなって聞き流していた。

「Aもカレシつくりなよ！ほんとに！」

それでちょっとぴくっと体が反応してしまった。

「え！？なに！？できたの！？！？カレシ！！！！」

「で、できてないよ！！！」

「なんだ～…ダブルデートとかいいなあって思ってたのに。」

…赤○は…婚約者だし…いや、政略結婚のようなものだし、カレシじゃない、それにお互いに好きな人作るって決めたんだ…！！！

なんでカレシつくりなよ！って言われて赤○のこと思い出してるんだろ…

昨日初めてあんなに話したからって、…

落ち着け私…！

「じゃあこのゲームに出てきてる人！この人に似てるキャラ探そうよ！」

友達が指差したのは、乙女ゲームのキャラクター。

「このゲームのキャラは、かっこよくて、優しくて、スポーツもできるんだよ！それに、ちょっと受け身のキャラなんだよ！いないよ、そんなひと…」

「受け身？」

友達が聞き返す。

…首に触れられたら少し声が出ちゃう受け身のキャラで、って…説明できないな…

「え、…えーと、なんだろ、可愛い系…みたいな感じ！」

「なるほど、可愛い系がすきなのか～

…あ！！！いい人いるよ！！！」

「え？」

「赤○くん！！！！！」

「ぶっ！！！！！！！！」

「ちょ、汚いよA！コーヒー牛乳吹き出してる！」

友達は焦って机を拭いてくれた。

「頬にもついてるよ！！！！拭いてあげるね！」

…優しい。